2010-01-01から1年間の記事一覧

人口動態統計死因順位で老衰が躍進

厚生労働省:平成21年人口動態統計(確定数)の概況が、9月2日に公表された。第6表 性別にみた死因順位(第10位まで)別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合にて平成21年と20年の死因順位をみると、第1位悪性新生物、第2位心疾患、第3位脳血管疾患、…

鉄道可動式ホーム柵設置費用

仙台市地下鉄に可動式ホーム柵が設置されてから、1年が経った。 上の写真は、可動式柵が設置された直後に撮った写真である。現在は、ホーム柵の白い壁面に広告が並べられ、仙台市の収入増に貢献している。 可動式ホーム柵は、転落予防に絶大な効果を発揮して…

リハ医不足が厚労省調査で明らかに

必要医師数実態調査 |厚生労働省が行われた。この調査によると、必要医師数と現員医師数の比でみた場合、リハビリテーション科医師が最も足りないという結果になった。 【関連エントリー】 「リハビリテーション科専門医需給」に関する報告(2008年12月23日…

岩崎弥太郎の死因

NHK大河ドラマ「龍馬伝」が好調である。リアリティーがある演出にひかれ、毎週欠かさず見ている。本日から第4部に突入した。第2次幕長戦争から大政奉還、そして幕末最大の謎である龍馬暗殺をめぐるドラマが描かれる予定である。 【関連エントリー】 歴史上の…

HTLV-1特命チームの発足の背景

‚g‚s‚k‚u|‚P“Á–½ƒ`[ƒ€が発足し、活動を始めた。 仙谷官房長官の記者会見では、背景について次のように説明された。 1点、報告をいたします。今日2時から、まだ日本ではほとんど人口に膾炙していないHTLV‐1というウイルスがございます。縄文時代から…

ニッカウヰスキー仙台工場宮城峡蒸留所

連休中に、ニッカウヰスキー仙台工場宮城峡蒸留所に遊びに行った。 仙台の奥座敷作並温泉へと向かう国道48号線沿いに、仙台工場がある。広瀬川と新川川(にっかわがわ)が出会う土地に、余市に続くニッカ第2の蒸留所として、1969年に作られた。なお、ニッカ…

慢性期脳卒中下肢痙縮に対するボツリヌス毒素製剤の効果

最新の「リハビリテーション医学」9月号に、木村彰男らによるボツリヌス毒素製剤(botulium toxin type A:BTXA)の論文が載った。関連する文献として、Journal of Neurologyに掲載されたKajiらのBotulinum toxin type A in post-stroke lower limb spastici…

阿久根市にみる劇場型政治の行方

阿久根市長のリコール運動が進む中、「阿久根市長リコール委員会」監事で養鶏業の西平良将氏が出直し市長選への立候補の意思を表明した。【関連エントリー】 医療の発達と脳性麻痺発生率との関係(2009年12月3日) 西平氏は同日夜、リコール委が受任者約30…

「認知症高齢者の爪きり事件」、高裁で逆転無罪判決

「認知症高齢者の爪きり事件」に対し、逆転無罪判決がおりた。 【関連エントリー】 北九州市「認知症高齢者の爪きり事件」(2010年1月31日) 認知症のお年寄りのつめを看護師が切り、けがをさせてしまったのはケアか犯罪か。逮捕から3年2カ月。全国の医療…

薬の包装シートの誤飲事故

10数年前より、錠剤シートは1錠ずつ切り離せないような構造になっている。高齢者の誤飲事故が相次いだために、製薬メーカーが包装形式を改善した。しかし、包装の工夫だけでは、同種の事故は根絶されていないことが明らかになった。 注意!高齢者に目立つ薬…

人類史に関する書籍

DNA解析の発展とともに、ヒト集団の系統関係を調べる分子人類学が急速に発展している。興味ある分野であり、関係する書籍を乱読している。 メモ代わりに、これまで読んだ本を列記する。# 翻訳書銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎作者: ジ…

青森日帰り

本日、日本リハビリテーション医学会東北地方会があった。はやてで八戸まで行き、その後、特急白鳥に乗り換えて、青森に向かった。仙台から2時間半の行程だが、心理的にはかなり遠い。 12月4日、東北新幹線が新青森駅まで伸びる。既に3ヶ月を切っている。た…

2012年度介護療養病床廃止、猶予の方向へ

医療保険は2年に1回、介護保険は3年に1回、保険診療の見直しが行われる。両者が重なるのは6年に1回となる。両制度にまたがる課題は、同時改訂時をねらって、抜本的な改革がなされる。2012年度には、診療報酬と介護報酬の同時改訂が行われる。厚労省の関係部…

BMIが開く未来

脳科学研究の第一人者川人光男先生が、ブレイン・マシン・インターフェース(Brain Machine Interface 以下、BMI)研究の現状を一冊の新書にまとめた。脳の情報を読み解く BMIが開く未来 (朝日選書)作者: 川人光男出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2010…

大腿骨頚部骨折患者に隠れているiNPHを見逃すな

先週末、特発性正常圧水頭症(iNPH:idiopathic normal-pressure hydrocephalus)に関わる研究会があった。 日本正常圧水頭症研究会編/医療・GL(04年)/ガイドライン、「ガイドライン作成にあたって」に次のような記載がある。 わが国は急速に高齢社会とな…

Very early mobilizationのRCT進行中

脳卒中発症後24時間ないし48時間以内に離床を進めるVery early mobilizationについてのレビュー、が、2009年2月、Stroke Online版に投稿されている。 採用されたランダム化比較試験(RCT)は3つしかなく、そのうち2つは進行中の研究 (Very Early Rehabilitat…

DPC病院データからみた急性期リハビリテーションの現状

つい最近出た急性期リハビリテーションの論文、An exploration of the association between very early rehabilitation and outcome for the patients with acute ischaemic stroke in Japan: a nationwide retrospective cohort survey | BMC Health Servic…

休みが多い時期は脳卒中機能予後は不良となる

日本脳卒中学会内に「脳卒中治療ガイドライン2009」の全文が掲載されている。1-4.急性期リハビリテーションのところに、次のような記載がある。 訓練の量はリハビリテーションの効果を検討する上で重要な要素である。(中略)脳卒中ユニットに入院期間中の…

元興寺の数奇な歴史

奈良旅行2日目の最後に、元興寺を訪ねた。 観光案内図でいうと、興福寺の南方に赤い字で記載されている場所にある。猿沢池から歩いて数分の距離にある。ちなみに、赤字で記載されているのが世界遺産である。本地図には、興福寺、東大寺、春日大社、そして、…

奈良県は国宝建造物の宝庫

奈良の歴史的建造物を調べていたところ、奈良の名刹寺院の紹介・仏教文化財の解説などというサイトを見つけた。平成5年12月から12年半ほど法隆寺などのガイドをされた方のHPで、どの項目も読み応えがある。 県別国宝建造物表と県別国宝建造物分類表では、国…

天平の面影を残す新薬師寺

春日大社をめぐっている時から、持病の腰痛が悪化していた。かがめないため、ほどけかけた靴ひもが結べない。炎天下で脱水症状も起こしかけていた。中の禰宜道を通っている時、ここで動けなくなったらみっともないなと思いながら歩いていた。幸いにも何事も…

春日大社の建築様式

若草山の前を通り、春日大社に向かった。 春日大社は、藤原氏の氏神であり、興福寺とともに、手厚い保護を受けてきた。 南門である。春日大社は回廊に囲まれている。下の写真は、回廊内に入った後、南門を内側から撮ったものである。 南門正面に幣殿がある。…

東大寺へ

奈良観光2日目。 早起きし、午前9時少し前に、東大寺へ向かった。 南大門前で鹿せんべいを買ったとたん、早朝で人影もまばらだったこともあり、物欲しげそうにしていた鹿が大挙して押し寄せてくる。見事な角を持っている牡鹿が先頭にたって顔をすりよせてき…

ワーファリン調剤ミスで薬剤師書類送検される

ワーファリンの調剤ミスに関し、薬剤師が書類送検された。【関連エントリー】 ワーファリン調剤ミスによる医療事故(続報)(2009年4月30日) 心機能の低下などで2008年9月、東京都足立区の男性(当時82)が死亡したのは、薬剤師が処方箋(せん)の4…

長屋王の祟り

平城京跡から無料送迎バスでJR奈良駅に向かった。404|共通エラーを通る時、長屋王の祟りという言葉が耳に入った。調べてみると、概ね次のような内容である。 1 長屋王の変 長屋王は、天武天皇の孫であり、聖武天皇の父親である文武天皇の従兄弟だった。藤…

興福寺となら燈花会

JR奈良駅に到着した後、奈良町を通り、長屋王の政敵藤原氏の氏寺法相宗大本山 興福寺に向かった。修学旅行で最初に奈良を訪れてから何度も通った道である。 代表的な建築物、東金堂と五重塔である。 長屋王の祟りのためではないとは思うが、天災や戦火のため…

真夏の平城宮跡

西大寺をあとにし、平城遷都1300年祭ホームページに向かった。佐伯門から入り、交流広場で腹ごしらえをした。平城宮跡資料館を見た後、復元された第一次大極殿に向かった。 ただただ広く、そして、暑い。考えてみれば、平城宮跡とは、現代でいうと、霞ヶ関官…

奈良時代の政権交代

今年は、平城京遷都1300年にあたり、奈良県では記念事業が盛んに行われている。せっかく奈良路を訪れ、多くの寺社を拝観したこともあり、なじみの薄い奈良時代の歴史をまとめてみた。 西暦 天皇 政権交代等 地方の乱等 寺院建築等 710 元明天皇(708〜)。 …

称徳天皇の夢の跡、西大寺

室生寺から、バス、近鉄を乗り継いで、大和西大寺駅に向かった。 駅では、せんとくんが迎えてくれた。記念写真を撮る親子連れが目立つ。カワイクないという当初の評判とは裏腹に、人気を集めていた。 平城京跡に向かう人の波とは逆に、私は、¼‘厛に向かっ…

土門拳「古寺巡礼」

山形県酒田市に土門拳記念館がある。地元出身の写真家土門拳の全作品が収蔵されている、日本初の写真美術館である。 土門拳記念館は、1983年に創立された。私は、この記念館に今まで4回ほど訪れたことがある。最初は、1986年か1987年に行った病院旅行の時、2…