歴史

天平時代のパンデミック

黄金週間だが、どこにも行かず"Stay Home"中である。折角なので自宅にある本、特に感染症と歴史に関する書物を読み返している。 病が語る日本史 (講談社学術文庫) 作者:酒井 シヅ 発売日: 2008/08/07 メディア: 文庫 「病が語る日本史」(酒井シヅ著)は、病…

承久の乱 日本史のターニングポイント

日本史に関する国民の関心は昔から高く、テレビ、映画、小説などで繰り返し取り上げられている。ただし、戦国や幕末物に人気が集中することへの反省からか、新しい素材や新鮮な切り口を求める傾向が強まってきているように思える。例えば、応仁の乱 - 戦国時…

山本覚馬失明の原因は白そこひ

先日放映されたNHK大河ドラマ「八重の桜」にて、主人公八重の兄山本覚馬が医師の診察にて白そこひと診断されていた場面があった。白そこひとは白内障のことである。禁門の変(1964年)での眼外傷が原因と暗示されている。Wikipediaを見ると、山本覚馬は1928…

河原ノ者・非人・秀吉

服部英雄著「河原ノ者・非人・秀吉」を読んだ。【関連エントリー】 日本の歴史をよみなおす 畏怖と賎視(2012年8月18日) 河原ノ者・非人・秀吉作者: 服部英雄出版社/メーカー: 山川出版社発売日: 2012/05/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 8回この商…

日本の歴史をよみなおす 畏怖と賎視

網野善彦氏の「日本の歴史をよみなおす」という文庫本を読んだ。その中の、「畏怖と賎視」の章で被差別者に対する歴史的背景について興味深い論述がされていたので、まとめた。日本の歴史をよみなおす (全) (ちくま学芸文庫)作者: 網野善彦出版社/メーカー: …

真田幸村と片倉小十郎の絆

真田幸村を主人公とした大河ドラマ実現を、宮城県蔵王町が後押ししている。 名将真田幸村の血縁である「仙台真田氏」ゆかりの宮城県蔵王町は9日、幸村の大河ドラマ化を求める署名が目標数に到達したとして、節目の1万3200人目の署名に協力した新成人に…

岩崎弥太郎の死因(追記)

11月30日に「龍馬伝」が終了した後、岩崎弥太郎の死因(2010年9月26日)というエントリーへのアクセスが急に増えています。エントリー内に追記の文書を書きましたので、引用します。 「岩崎弥太郎の死因」というエントリーのネタ元となった本を紹介します。…

「龍馬伝」終了

NHK大河ドラマ「龍馬伝」が最終回を迎えた。誰が坂本龍馬を殺したかという歴史上の謎に関しては、京都見廻り組という説が採用されていた。 第4部全体を通じ、如何に坂本龍馬が多方面から恨まれていたかという伏線がはられていた。幕府側だけでなく、武力討伐…

岩崎弥太郎の死因

NHK大河ドラマ「龍馬伝」が好調である。リアリティーがある演出にひかれ、毎週欠かさず見ている。本日から第4部に突入した。第2次幕長戦争から大政奉還、そして幕末最大の謎である龍馬暗殺をめぐるドラマが描かれる予定である。 【関連エントリー】 歴史上の…

長屋王の祟り

平城京跡から無料送迎バスでJR奈良駅に向かった。404|共通エラーを通る時、長屋王の祟りという言葉が耳に入った。調べてみると、概ね次のような内容である。 1 長屋王の変 長屋王は、天武天皇の孫であり、聖武天皇の父親である文武天皇の従兄弟だった。藤…

奈良時代の政権交代

今年は、平城京遷都1300年にあたり、奈良県では記念事業が盛んに行われている。せっかく奈良路を訪れ、多くの寺社を拝観したこともあり、なじみの薄い奈良時代の歴史をまとめてみた。 西暦 天皇 政権交代等 地方の乱等 寺院建築等 710 元明天皇(708〜)。 …

歴史上の有名人の終末期

ドラマを見ていて、主要登場人物の終末期をあまりにも美化しすぎることにいつも不満を感じる。今わの際まで意識が清明で、最期の言葉を語り終え静かに閉眼する。ほんの少し診ただけで傍に控える医師がお亡くなりになりましたと告げる。親しい人が泣き崩れ、…