人類史

幼少期という発明

「人類進化700万年の物語」という本を読んだ。著者のチップ・ウォルターは科学ジャーナリストであり、ヒト族に分類される人類のなかで、なぜ、私たちホモ・サピエンスだけが生き残れたのかということを、最新の研究結果をふまえ、分かりやすい語り口で紹介し…

当院事務長がアルコールを飲めない理由

当院事務長は、アルコールを全く飲めない。起工式でもお神酒をなめただけで、顔が真っ赤になってしまった。この原因に関しては、筑波大の原田勝二先生が明らかにしている。 http://homepage1.nifty.com/koutarou/insyuidenshi.htmlと酒の強さは遺伝子で決ま…

「疫病と世界史」

以前、本ブログでもとりあげたウィリアム・H・マクニールの「世界史」とジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」がベストセラーとなっている。【関連エントリー】 「世界史」と「土の文明史」(2011年12月27日) 銃・病原菌・鉄(2010年5月2日) カナダ…

グローバリゼーション 人類5万年のドラマ

人類史の書籍を読み漁っている中で、「グローバリゼーション 人類5万年のドラマ」という書籍に出会った。 グローバリゼーション 人類5万年のドラマ (上)作者: ナヤン・チャンダ,友田錫,滝上広水出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2009/02/23メディア…

モヤモヤ病と重複形態法の言語分布

モヤモヤ病の遺伝子が発見された。【関連エントリー】 インシデントとアクシデントの使い分けは日本独自のもの(2010年6月7日) 東北大大学院医学系研究科の呉繁夫准教授(臨床遺伝学)らの研究グループは、日本人に多い脳の難病「モヤモヤ病」の発症にかか…

人類史に関する書籍

DNA解析の発展とともに、ヒト集団の系統関係を調べる分子人類学が急速に発展している。興味ある分野であり、関係する書籍を乱読している。 メモ代わりに、これまで読んだ本を列記する。# 翻訳書銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎作者: ジ…

現生人類にネアンデルタール人の遺伝子が受け継がれている

考古学的知見に加え、DNA研究が人類史の解明に応用されるようになってきている。今回、驚くべき研究結果が発表された。 研究チームは、クロアチアの洞穴から発掘された4万年ほど前の3人のネアンデルタール人女性の骨片を使い、ゲノム配列を調べ、ネアンデ…

銃・病原菌・鉄

丸善に立ち寄った時、朝日新聞「ゼロ年代の50冊」(2000〜2009年)の第1位に選ばれたとのことで、本書が大々的に宣伝されていた*1。題名にも惹かれ、購入した。上下巻あわせ600ページを超える大著である。銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の…