2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

大腿骨頚部骨折患者に隠れているiNPHを見逃すな

先週末、特発性正常圧水頭症(iNPH:idiopathic normal-pressure hydrocephalus)に関わる研究会があった。 日本正常圧水頭症研究会編/医療・GL(04年)/ガイドライン、「ガイドライン作成にあたって」に次のような記載がある。 わが国は急速に高齢社会とな…

Very early mobilizationのRCT進行中

脳卒中発症後24時間ないし48時間以内に離床を進めるVery early mobilizationについてのレビュー、が、2009年2月、Stroke Online版に投稿されている。 採用されたランダム化比較試験(RCT)は3つしかなく、そのうち2つは進行中の研究 (Very Early Rehabilitat…

DPC病院データからみた急性期リハビリテーションの現状

つい最近出た急性期リハビリテーションの論文、An exploration of the association between very early rehabilitation and outcome for the patients with acute ischaemic stroke in Japan: a nationwide retrospective cohort survey | BMC Health Servic…

休みが多い時期は脳卒中機能予後は不良となる

日本脳卒中学会内に「脳卒中治療ガイドライン2009」の全文が掲載されている。1-4.急性期リハビリテーションのところに、次のような記載がある。 訓練の量はリハビリテーションの効果を検討する上で重要な要素である。(中略)脳卒中ユニットに入院期間中の…

元興寺の数奇な歴史

奈良旅行2日目の最後に、元興寺を訪ねた。 観光案内図でいうと、興福寺の南方に赤い字で記載されている場所にある。猿沢池から歩いて数分の距離にある。ちなみに、赤字で記載されているのが世界遺産である。本地図には、興福寺、東大寺、春日大社、そして、…

奈良県は国宝建造物の宝庫

奈良の歴史的建造物を調べていたところ、奈良の名刹寺院の紹介・仏教文化財の解説などというサイトを見つけた。平成5年12月から12年半ほど法隆寺などのガイドをされた方のHPで、どの項目も読み応えがある。 県別国宝建造物表と県別国宝建造物分類表では、国…

天平の面影を残す新薬師寺

春日大社をめぐっている時から、持病の腰痛が悪化していた。かがめないため、ほどけかけた靴ひもが結べない。炎天下で脱水症状も起こしかけていた。中の禰宜道を通っている時、ここで動けなくなったらみっともないなと思いながら歩いていた。幸いにも何事も…

春日大社の建築様式

若草山の前を通り、春日大社に向かった。 春日大社は、藤原氏の氏神であり、興福寺とともに、手厚い保護を受けてきた。 南門である。春日大社は回廊に囲まれている。下の写真は、回廊内に入った後、南門を内側から撮ったものである。 南門正面に幣殿がある。…

東大寺へ

奈良観光2日目。 早起きし、午前9時少し前に、東大寺へ向かった。 南大門前で鹿せんべいを買ったとたん、早朝で人影もまばらだったこともあり、物欲しげそうにしていた鹿が大挙して押し寄せてくる。見事な角を持っている牡鹿が先頭にたって顔をすりよせてき…

ワーファリン調剤ミスで薬剤師書類送検される

ワーファリンの調剤ミスに関し、薬剤師が書類送検された。【関連エントリー】 ワーファリン調剤ミスによる医療事故(続報)(2009年4月30日) 心機能の低下などで2008年9月、東京都足立区の男性(当時82)が死亡したのは、薬剤師が処方箋(せん)の4…

長屋王の祟り

平城京跡から無料送迎バスでJR奈良駅に向かった。404|共通エラーを通る時、長屋王の祟りという言葉が耳に入った。調べてみると、概ね次のような内容である。 1 長屋王の変 長屋王は、天武天皇の孫であり、聖武天皇の父親である文武天皇の従兄弟だった。藤…

興福寺となら燈花会

JR奈良駅に到着した後、奈良町を通り、長屋王の政敵藤原氏の氏寺法相宗大本山 興福寺に向かった。修学旅行で最初に奈良を訪れてから何度も通った道である。 代表的な建築物、東金堂と五重塔である。 長屋王の祟りのためではないとは思うが、天災や戦火のため…

真夏の平城宮跡

西大寺をあとにし、平城遷都1300年祭ホームページに向かった。佐伯門から入り、交流広場で腹ごしらえをした。平城宮跡資料館を見た後、復元された第一次大極殿に向かった。 ただただ広く、そして、暑い。考えてみれば、平城宮跡とは、現代でいうと、霞ヶ関官…

奈良時代の政権交代

今年は、平城京遷都1300年にあたり、奈良県では記念事業が盛んに行われている。せっかく奈良路を訪れ、多くの寺社を拝観したこともあり、なじみの薄い奈良時代の歴史をまとめてみた。 西暦 天皇 政権交代等 地方の乱等 寺院建築等 710 元明天皇(708〜)。 …

称徳天皇の夢の跡、西大寺

室生寺から、バス、近鉄を乗り継いで、大和西大寺駅に向かった。 駅では、せんとくんが迎えてくれた。記念写真を撮る親子連れが目立つ。カワイクないという当初の評判とは裏腹に、人気を集めていた。 平城京跡に向かう人の波とは逆に、私は、¼‘厛に向かっ…

土門拳「古寺巡礼」

山形県酒田市に土門拳記念館がある。地元出身の写真家土門拳の全作品が収蔵されている、日本初の写真美術館である。 土門拳記念館は、1983年に創立された。私は、この記念館に今まで4回ほど訪れたことがある。最初は、1986年か1987年に行った病院旅行の時、2…

深緑の室生寺

先週、大阪で会議があったついでに、足を伸ばし奈良路を旅してきました。初めに向かったのは、女人高野 室生寺です。 最初に奈良を訪れたのは高校の修学旅行の時で、東大寺大仏の荘厳さ、猿沢池に移る興福寺五重塔の美しさに圧倒された想い出が残っています…

所在不明高齢者の実態

本日の朝日新聞に、「高齢者不明 見えぬ実態」という記事が掲載された。現時点では、まだネットにはアップされていない。興味あるデータが2つ提示されている。【関連エントリー] 行方不明の超高齢者はどこに(2010年8月5日) 総務省住民制度課によると、200…

行方不明の超高齢者はどこに

足立区で都内最高齢者だったはずの111歳男性がミイラ化した状態で見つかった。この後、100歳以上の高齢者の所在が確認されない事例が次々の確認された。日本中がこの話題で騒然としている。 発端となった事件では、家族が死亡を知りながら30年以上も年金を受…