「認知症高齢者の爪きり事件」、高裁で逆転無罪判決

 「認知症高齢者の爪きり事件」に対し、逆転無罪判決がおりた。


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 認知症のお年寄りのつめを看護師が切り、けがをさせてしまったのはケアか犯罪か。逮捕から3年2カ月。全国の医療界も注視した元病院看護課長上田里美被告(44)の控訴審判決は「看護目的でなされたことであり必要性があった」と明快に無罪を言い渡した。捜査段階で、いったんは容疑を認めたとされる供述調書も信用できないと退けた。容疑すべてをぬぐい去る福岡高裁の判断に、元看護課長は手で顔を覆った。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/197879


 まっとうな判決がおり、ほっとしている。見込み捜査でとられた供述調書の信用性も完全に否定された。検察には控訴断念を強く求めたい。
 関連エントリーに、本事件の問題点を既に記載した。正当な看護行為である爪のケアを傷害事件にしてしまった最大の責任は、職員をスケープゴートにした病院側にある。事件の舞台となった病院管理部の談話は記事の中にはない。求められても、到底責任あるコメントを出せる立場にはないと推測する。