1日9単位算定可能対象患者の削減
今回の診療報酬改定で、1日9単位算定可能対象患者の削減が行われた。下記のような規定に変更された。
別表第九の三:別に厚生労働大臣が定める1日9単位算定可能な患者
回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者
脳血管疾患等の患者のうちで発症後六十日以内のもの
「第2章第7部の通則5に掲げるADL加算を算定する患者」が削除されている。
ADL加算廃止は、診療報酬上大きなマイナス要因となっている。加えて、1日9単位算定可能患者の削減という悪影響を及ぼしている。
これまでは、各疾患別リハビリテーション料Iを算定している場合にADL加算を算定できた。したがって、発症から60日以上経ち、回復期リハビリテーション病棟入院料を算定していなくても、1日9単位行う場合があった。
若年の重症脳血管障害者等で回復期リハビリテーション病棟算定日数上限を超えて入院している方でも、十分なリハビリテーション提供が可能だった。しかし、4月からは、1日6単位以下に抑えなければならないことになる。
種々の理由で、回復期リハビリテーション病棟に入れなかった患者も発症後60日を超えると、1日6単位以下となる。重度脊髄損傷や頭部外傷で、障害者施設等病棟に入ってリハビリテーションを行っている患者はまともに影響を受ける。
医学的理由で密度の濃いリハビリテーションを行う必要がある患者でも、困難となってしまった。これから、一人一人個別に対策を考えなければならない。