シャトルウォーキングテストの新設
2016年3月4日、平成28年度診療報酬改定についてが更新され、告示・省令、通知が示された。 III-1 通知その02に、シャトルウォーキングテストという項目が新設されているのを発見した。診療報酬点数は200点となっている。
通知では、次のように記載されている。
D211-4 シャトルウォーキングテスト
(1) シャトルウォーキングテストは、在宅酸素療法を施行している患者又は区分番号「C103」在宅酸素療法指導管理料の算定要件を満たす患者若しくは本試験により算定要件を満たすことが可能となる患者であって在宅酸素療法の導入を検討しているものに対し、医師又は医師の指導管理の下に看護職員若しくは臨床検査技師がパルスオキシメーター等を用いて動脈血酸素飽和度を測定しながら一定の距離を往復で歩行させ、歩行可能距離又は歩行持続時間、動脈血酸素飽和度及び呼吸・循環機能検査等の結果を記録し、医師が患者の運動耐容能等の評価及び治療方針の決定を行った場合に、年に4回を限度として算定する。なお、区分番号「D211-3」時間内歩行試験を併せて実施した場合には、時間内歩行試験又はシャトルウォーキングテストを合わせて年に4回を限度として算定する。
(2) 医師の指導管理の下に看護職員又は臨床検査技師がシャトルウォーキングテストを行う場合は、医師が同一建物内において当該看護職員又は臨床検査技師と常時連絡が取れる状態かつ緊急事態に即時的に対応できる体制であること。
(3) 以下の事項を診療録に記載すること。
ア 当該検査結果の評価
イ 歩行可能距離又は歩行持続時間、施行前後の動脈血酸素飽和度、呼吸・循環機能検査等の結果
(4) 当該検査を算定する場合にあっては、以下の事項を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
ア 過去の実施日
イ 在宅酸素療法の実施の有無又は流量の変更を含む患者の治療方針
D211-3 時間内歩行試験とは、「パルスオキシメーター等を用いて動脈血酸素飽和度を測定しながら6分間の歩行を行わせ、到達した距離、動脈血酸素飽和度及び呼吸・循環機能検査等の結果を記録」するものである。こちらも200点である。
在宅酸素療法の導入を検討しているものも対象となっている。慢性呼吸不全に対し呼吸器リハビリテーションを行っている患者にほぼ重なる。臨床検査技師と協力しながら、時間内歩行試験ないしシャトルウォーキングテストを定期的に評価し、診療録及び診療報酬明細書に記録するように心がけることが求められている。