東日本大震災「災害関連死」認定急増
東日本大震災に伴う「災害関連死」の認定が急増していることが明らかになった。
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東日本大震災で、震災や避難が引き金となり病気などで死亡した「災害関連死」と認められ、災害弔慰金の支給対象となったのは、岩手、宮城、福島の3県で計1300件を超えていることが各県への取材などでわかった。約900件が関連死と認定された1995年の阪神大震災を大きく上回った。
http://www.asahi.com/national/update/0227/TKY201202270461.html
朝日新聞本誌を見ると、被災3県の「災害関連死」数は以下のとおりである。
- 岩手県:11市町村で183件申請 → 77件認定。
- 宮城県:22市町村で約700件審査 → 約600件認定。
- 福島県:双葉郡8町村と南相馬市、いわき市、相馬市、飯舘村の12市町村で706件審査 → 639件認定
東日本大震災の被災規模からすると、この数値は氷山の一角である。阪神淡路大震災の例を参照に、直接死の1/6程度の災害関連死があるとすると、おそらく3000件以上の災害関連死が認定されると予測する。災害見舞金対象となる高度障害者も相当数いると推測する。当院にも、震災後に体調を崩した患者が多数入院してくる。回復期リハビリテーション病棟対象患者だけみても1〜2割存在する。東日本大震災が及ぼした健康被害はきわめて深刻である。