鳴子温泉郷、本物の温泉は本当に安い
昨日、鳴子温泉郷に行った。岩手・宮城内陸地震後、鳴子温泉郷は風評被害にあい、しばらく閑古鳥が泣いていた。ところが、久しぶりに行ってみると鳴子峡の紅葉狩りが最盛期を迎えていたためか、大渋滞となっていた。湯めぐりマップを手にそぞろ歩きをしている人で温泉街もいつも以上の活気となっていた。関係者も一安心だろう。
鳴子温泉郷は魅力あふれる温泉地である。鳴子温泉郷観光協会のホームページをみると、次のような紹介をされている。
日本国内にある11種類の泉質のうち8種がここに集まっています。源泉数は400本以上。昔から東北の湯治場として有名で、温泉の効能や泉質の良さには定評が有ります。春は新緑、夏は避暑地、秋は紅葉、冬はスキーが楽しめるリゾートエリアです。
各旅館がそれぞれ特徴ある源泉を持っており、温泉好きにはたまらない場所である。ちなみに、鳴子温泉郷には、鳴子・東鳴子・川渡・中山平・鬼首の5ヶ所の温泉の総称である。今回は、鳴子温泉と川渡温泉で計3ヶ所の湯めぐりをした。
# 鳴子温泉「ゆさや」
アルカリ性(PH8.9)の含硫黄-ナトリウム・硫酸塩泉(低張性アルカリ高温泉)。入浴料金500円。肌がつるつるとなり美人となると言われている。うなぎの湯の別名もある。
# 鳴子温泉「滝の湯」
酸性(pH2.8)の含硫黄・ナトリウム・アルミニウム・カルシウム・鉄・硫酸塩泉(硫化水素型低張性酸性高温泉)。入浴料金150円。鳴子温泉郷の象徴のような共同浴場である。上記写真の手前が「ゆさや」、奥の緑っぽい色の屋根が「滝の湯」である。隣り合っているが、片方がアルカリ性、もう一方が酸性という不思議な組合せとなっている。
建物のすぐ裏手に源泉があり、樋を伝わって湯が湯船に滝のように注ぎこまれている。
# 川渡温泉藤島旅館
ナトリウム炭酸水素塩泉-硫酸塩泉(低張性中性高温泉)<含芒硝-重曹泉>。入浴料200円。鳴子温泉と異なり、川渡温泉は湯治目的の鄙びた宿が多い。緑色のにごり湯の中に黒い湯の花が舞っており、農作業を終えた近くの住民が毎日は湯浴みに来ている。歴史ある建物に郷愁を感じる。
3ヶ所あわせ、入浴料は計850円。本物の温泉は本当に安い。