来年こそ良い年になることを祈って

 2007年も残すところあと数時間です。振り返ってみるとあっという間でした。


 手探り状態で始めたブログですが、何とか継続することができました。なにしろ、三日坊主で日記というものがつけたことがない私が、とにもかくにもこうやって3週間以上も書き続けています。
 仕事が忙しいのにブログなんて書く時間があるのかと当初自問自答しましたが、やってみるとなんとか時間のやりくりができるものです。考えてみると、内容はほとんど仕事に関係するものばかり。自分のパソコン内で完結させていた作業を、ネットに公開しているだけのような気がします。幸いにも(不幸なことかもしれませんが)、リハビリテーション成果主義、公的病院改革、医療崩壊など話題には事欠きませんでした。


 来年、2年に一度の診療報酬改定があります。リハビリテーション医療にとっては、2007年に緊急の見直しがあったため、3年連続の改定となります。例年どおり、2月下旬から3月にかけては、目の回るような忙しさになることは覚悟しなければいけないでしょう。厚労省が作った悪文の裏に何が隠されているのか、暗号解読をしながら、医療と経営を守るための手段を講じる、といった離れ業を短期間で行わなければなりません。
 法律の施行の際には、周知徹底のための期間があります。しかし、診療報酬や介護報酬改定の際には、ほとんど準備期間がありません。2006年改定の際、療養病床削減のための入院基本料引下げやリハビリテーション料改定などにより、医療機関の経営ダメージを多大なものでした。「梯子をかけて2階に上がった後、梯子を外しただけでなく、火をつけたようなもの」と酷評されました。来年度の診療報酬改定も薬価引下げ分を含めると、0.82%の実質マイナス改定です。ただし、診療報酬本体はわずかですがプラス改定となりました。医療崩壊に対する危機感を持った医療関係者の声が、世論を少しずつ変えていった結果ではないかと感じています。


 最近2年間を振り返っただけでも、疾患別リハビリテーション料算定日数上限問題に対する署名活動、福島県大野病院産婦人科医支援活動など、情報社会ならではの様々な活動が行われています。私も、自分のブログでの記事が、大手メディアの配信記事よりGoogle検索で上位にランクされることを経験しました。一人一人の声をあげていくことの重要性を実感しています。
 2008年が医療崩壊が決定的となった年と記憶されるのか、それとも、医療再生の兆しが見られた年と評価されるのか、どちらになるかはわかりません。はっきり言えることは、声をあげなくては何も変わらないということです。このブログの内容が少しでも世の中を良くすることに役立つことを願って、引き続き情報発信をしていきたいと思います。


 来年こそ良い年になることを祈って。皆様、良いお年をお迎えください。