PEG施行件数は長期低落傾向

 経皮的内視鏡下胃瘻造設術(PEG: Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)数が長期低落傾向にあることがわかった。

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 社会医療診療行為別調査:結果の概要に、各年度6月分の診療行為がまとめられている。より詳細な資料は、社会医療診療行為別統計(旧:社会医療診療行為別調査) 社会医療診療行為別統計 | ファイルから探す | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口にある。例えば、社会医療診療行為別統計(旧:社会医療診療行為別調査) 社会医療診療行為別統計 平成26年社会医療診療行為別調査 閲覧 医科診療 年次 2014年 | ファイルから探す | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口内にある、平成26年社会医療診療行為別調査の第1表を開くと、全ての診療行為別の一覧表が呈示される。
 経皮的内視鏡的胃瘻造設術施行件数は、手術の項目の(胃、十二指腸)のところにある。平成20年度(2008年)から平成26年度(2014年)までの胃瘻造設術件数を以下のグラフにまとめた。


 日本では、2008年度は、年間約10万件(8,348×12ヶ月)の胃瘻造設術が施行されていた。しかし、2014年度は約6万件(5,064×12ヶ月)と約6割に減少している。経過からみると、ある年度を境に急減したというよりは、長期低落傾向にあることが伺える。超高齢社会を迎え、医療・介護資源の効率的配分が問われるなか、胃瘻忌避の傾向が近年強まってからではないかと推測する。
 2014年度診療報酬改定において、胃瘻造設術の診療報酬が大幅に引き下げられた。造設前の嚥下機能評価が半ば義務づけられ、適応がさらに厳しく問われる時代となっている。今後、胃瘻造設術施行数がより減少するのかどうか、推移を見極める必要がある。