中原十六世名人:脳出血で緊急入院

 気になるニュースが入った。毎日新聞中原十六世名人:脳出血で緊急入院 意識は正常、快方により。

中原十六世名人:脳出血で緊急入院 意識は正常、快方に


 日本将棋連盟は13日、中原誠十六世名人(60)が緊急入院し、脳出血と診断されたと発表した。意識は正常で、快方に向かっているという。


 連盟によると、中原十六世名人は12日、東京・将棋会館王将戦2次予選を指し、木村一基八段に勝った。そのあと体調不良を訴え、救急車で東京都内の病院に搬送された。


 21日の棋王戦本戦(対戦相手は再び木村八段)は不戦敗と決まった。その後は「対局したい」と話しているという。


毎日新聞 2008年8月13日 19時12分


 中原誠は、24歳で名人位を獲得後、通算15期君臨した。大山康晴(十五世名人)は通算18期である。1952年、大山康晴木村義雄(十四世名人)を破り名人位に就任した後、1993年に中原誠米長邦雄に敗れ名人位を失うまでの41年間のうち、2人で実に33年間名人位を独占した。残りは升田幸三2期、加藤一二三1期、谷川浩司(十七世名人)4期、米長邦雄1期となる。1994年に羽生善治(十九世名人)が名人位を獲得後は戦国時代となる。谷川浩司羽生善治の他、佐藤康光丸山忠久森内俊之(十八世名人)が次々と名人位に就任した。
 中原誠が全盛時代、未来永劫名人位は不動のものだという印象を持った。それほど、強さは絶対的だった。一時代を築いた大名人として将棋史上に残ることは間違いない。
 出身は宮城県塩竃市である。一時期、塩竃市の病院に勤めていたことがあるが、郷里の英雄として地域の人から尊敬を集めていたことを思い出す。
 60歳を迎えたばかりで、脳出血に倒れたとはいささか気がかりである。記事を読む限り、軽度の脳出血ではないかという印象を持つ。これからも将棋界を牽引する存在であり、早期の快復を望みたい。