新専門医制度は2017年度開始が目標

 新専門医制度は、2017年度開始を目指して準備が進められている。

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 日本専門医制評価・認定機構理事長の池田康夫氏は、医学書院/週刊医学界新聞(第2997号 2012年10月08日)にて、次のような発言をした。

――新しい制度が施行されるまでのスケジュールを教えてください。


池田 現在検討中のスケジュールとしては,2013年度中に中立的第三者機関を設立し,14年度に診療領域ごとのボードを発足させて議論を始めます。15年度には議論を集約してプログラム策定を行い,16年度に初期研修医への募集告知,17年春からの開始を目標に現在進めています。このスケジュールでの実施が決まれば,現在の医学部4年生が後期研修医になるころから新制度が始まるでしょうね。


 専門医の在り方に関する検討会は、2012年度末を目途として最終報告書の取りまとめを急いでいる。その後、2013、14両年度を使って具体的な準備を行われ、2016年度の初期研修医から対象とされる。専門医育成をしている医療機関に残された時間はきわめて短い。
 専門医研修施設認定には、指導医確保や専門医を育てた実績がチェックされる。研修施設群での申請が主となると予想するが、基幹研修施設はどうしても大学病院や臨床研修指定病院などの大規模病院が中心となる。中小病院や医療過疎地域への配慮を各学会が作る研修基準のなかにいれるなどの工夫がないと、都市部と地方の格差がさらに拡大するおそれがある。
 診療科の力量の差も大きい。リハビリテーション科は、そもそも専門医数も少なく、研修施設も限られている。特に東北地方は少ない。各医療機関が、県域を超えて研修制度を作り上げていくことが必要ではないかと、私は思っている。