宮城県、トヨタ支援のためハイブリッド車導入推進

 宮城県は、トヨタなど進出企業支援のために、ハイブリッド車導入推進対策などをとることを決めた。

関連エントリー

環境産業振興10億円 宮城県、進出企業を支援
2009年2月8日(日)09:00


 宮城県は新年度、総額約10億円を投入し、環境とエネルギー分野の産業振興に特化した「クリーンエネルギー・クラスター構想」を展開することが7日分かった。老朽化した公用車を順次、環境対応型のハイブリッド車に買い替えるほか、ハイブリッド車、住宅用太陽光発電システム、家庭用燃料電池の購入助成制度を創設。景気刺激策と環境対策を融合し、県内進出企業を側面支援する。


 県所有の公用車は、知事部局だけでバスやトラックを含め約1100台。このうち走行距離が10万キロを超えたか、または購入から10年が経過した180台をリストアップし、ハイブリッド車に切り替えていく。


 県民向けの「クリーンエネルギー自動車導入助成事業」は、ハイブリッド車や電気自動車、家庭用コンセントから充電できるプラグインハイブリッド車を購入する個人ユーザーが対象。車種に応じて10万-40万円を助成する。


 2009年度だけの単年度措置となり、1000台程度の申請を想定している。助成受け付けは早くても5月ごろになる。


 住宅にソーラー発電を設置する個人には、12万5000円を上限に補助する。近く家庭用が本格販売される燃料電池を購入した場合にも、上限4万円を補助する。


 事業費は、2月定例県議会に提出する09年度一般会計当初予算案と08年度補正予算案に盛り込む。政府が08年度第2次補正予算に計上した「地域活性化・生活対策臨時交付金」などを活用する。


 県内では、トヨタ自動車パナソニックが共同出資する車載用電池製造「パナソニックEVエナジー」(静岡県湖西市)が大和町への進出を表明。ハイブリッド車用のニッケル水素電池を生産する。太陽光発電素材メーカー大手のエム・セテック(東京)も亘理町に新工場建設を決めた。


 助成制度で県内市場を拡大して進出企業を支えることで、環境関連企業のさらなる集積の「呼び水」としたい考えだ。県幹部は「米国のグリーン・ニューディール政策など、環境に配慮しながら経済発展を目指す取り組みが世界規模で進んでいる。地球温暖化を防止する先導的な地域づくりを目指したい」と話している。

http://news.goo.ne.jp/article/kahoku/business/20090208t11024.html


 今回の宮城県の「クリーンエネルギー・クラスター構想」は、環境対策よりトヨタ自動車支援の色合いが濃い。自動車が売れないこの時期に、トヨタ子会社が県内に移転を決めた。いつ計画が頓挫するか、県知事をはじめ幹部は戦々恐々としているように見える。公用車180台と個人ユーザー1,000台の売り上げに貢献するとなれば、断トツのトップセールスマンである。あまりにも露骨すぎて鼻白む気持ちになる。