障がい者雇用の先進地域、大分

 ソニー・太陽株式会社は特例子会社制度の成功例と言われている。1978年創設、ソニー国内唯一のマイクロホン工場である。その企業理念を紹介する。

ソニー・太陽株式会社は、


 『世に心身障がい者はあっても仕事に障害はありえない
 身障者に保護より働く機会を』


   社会福祉法人太陽の家創設者 故 中村裕博士


 「障がい者の特権無しの厳しさで健丈者より優れたものを・・・』


   ソニー創設者 故 井深大


という創設者の遺伝子を継承し、
働く障がい者トップランナーを目指します。 


 中村裕博士の言葉はリハビリテーション・マインドにあふれている。井深大氏の逆説的な表現も新鮮に感じる。資源小国という制限の中で奇跡的な発展を遂げた日本企業の旗頭にふさわしい。


 ちなみに、社会福祉法人「太陽の家」、共同出資会社の紹介をみると、ソニーだけではなく、オムロン、ホンダ、三菱商事など計8社が名を連ねている。2社を除いて6社が大分県に事業所がある。中村裕博士が始めた先駆的な活動が大分で大きな実を結んでいる。
 厚生労働省民間企業の障害者の実雇用率は、1.55%(平成19年6月1日現在の障害者の雇用状況について) 全体版(PDF:878KB)、22ページに、都道府県別の実雇用率の状況がある。大分県は、実雇用率2.16%で僅差の2位、法定雇用率達成企業60.5%で3位である。そこに、「キャノンウィンド」が加わる。大分県は、障がい者雇用の先進地域となっている。