国枝慎吾選手がユニクロと所属契約を締結

 ユニクロが、プロ車いすテニスプレーヤー 国枝慎吾選手と所属契約を締結した。プロ車いすテニスプレーヤー 国枝慎吾選手と所属契約を締結、競技用ウエアを開発・提供 - UNIQLO ユニクロより。

世界No.1プレーヤーがユニクロ所属に


 株式会社ユニクロは、日本人初のプロ転向をはたした車いすテニスプレーヤーの国枝慎吾(くにえだしんご)選手をサポートすることを決定し、2009年8月25日付けで所属契約を締結いたしました。
 国枝慎吾選手は、北京パラリンピックでの金メダル獲得、グランドスラムタイトル獲得は11と、輝かしい戦績を誇る、まさに世界No.1のプレーヤー。"攻撃的なプレースタイル"と"抜群のチェアワーク"は、車いすテニスの世界に革命をもたらしたとも言われています。
 世界のトッププレーヤーとして戦う国枝選手は、世界No.1のグローバルアパレルリテーラーを目指すユニクロにとって、真に共感できる存在です。今後、ユニクロは国枝選手の競技にチャレンジ姿勢に刺激を受けながら、世界を舞台に更なる高みをめざしてまいります。


 詳しい契約内容は、TENNIS.jp テニス ドット ジェイピー | 総勢70名を超えるプロ選手を始めとするテニスエキスパートのテニスブログ、最新テニスニュース、全国のテニススクール&テニスショップ情報を掲載!テニス好き必見のテニスポータルサイトです。に記載されている。驚くべきことに、柳井会長がわざわざ会見に同席している。

 ユニクロの柳井会長兼社長は、「断トツで世界ナンバー1の選手と契約できて大変うれしい。われわれも国枝選手とともに世界ナンバー1になりたい。」と話した。


 ユニクロは、決して企業スポーツに熱心な訳ではない。ホームページを見ても、女子陸上部しかない。何故、車いすテニスというマイナー領域のプレーヤーと契約したのか。
 ユニクロは、CSR(Corporate Social Responsibility、企業の社会的責任)に熱心である。柳井会長は、http://www.fastretailing.com/jp/csr/commitment/business.htmlの中で次のように述べている。

 「正しさへのこだわり」。これも私たちがFR WAYの「私たちの価値観Value」の中で重視していることです。お取引先に対しても「本当に良い商品をつくろう」という思想や意欲のない企業とは取引をしないという原則を貫いています。利益のためなら多少のことには目をつぶるという発想が少しでもある企業とは取引をしません。これは大原則です。
 ファーストリテイリングのお取引先に、自社のことだけではなく、互いに成長して社会に貢献しようと努力する姿勢を求めています。 現在、中国以外の地域にも生産拠点を拡大していますが、新たなお取引先にも私たちの考え方をご理解頂いています。既存のお取引先でもこれに反する行為があれば、即、取引は中止します。こうした原則にご納得頂けない企業はパートナーにはなり得ませんし、結局は互いに成長できません。
 私たちの事業規模に比べてお取引先の数が少ないのは、そうした強力なパートナーシップを重視している結果です。私たちは世界有数の企業グループに成長したいと本気で願っていますので、パートナーも同じ志こころざしをもった企業と、互いに選び合う関係を維持していくべきだと考えています。


 ユニクロは企業の宣伝のために国枝慎吾選手と所属契約した訳ではない。ビジネスパートナーとして尊重できる相手として選んだだけである。ユニクロは、障害者雇用率断トツの日本一である*1。私にとって、ユニクロ国枝慎吾選手とパートナーシップを築くのは当然の帰結であるように思える。