中医協答申−回復期リハビリテーション病棟に対する質の評価の導入

 中医協答申がでた。中央社会保険医療協議会総会平成20年2月13日資料の中の、資料(総-1)全体版と、資料(答申書)(別紙1)全体版をもとに、回復期リハビリテーション病棟に関する部分を提示する。


 資料(総-1)全体版PDFファイルのベージ数で51-52に概要が記載されている。また、資料(答申書)(別紙1)全体版PDFファイルのベージ数50-52に詳しい資料が載っている。

# 回復期リハビリテーション病棟に対する質の評価の導入


第1 基本的な考え方
 今後の急速な人口高齢化による脳卒中患者の増加等に的確に対応するため、回復期リハビリテーション病棟の要件に、試行的に質の評価に関する要素を導入し、居宅等への復帰率や、重症患者の受入割合に着目した評価を行うとともに、病棟におけるリハビリテーションの実施状況を踏まえて、当該病棟における医師の専従配置を緩和する。


第2 具体的内容
1 在宅復帰率、重症患者の受入割合等に着目し病棟ごとの質に応じた診療報酬上の評価を行う。

* 現行
【回復期リハビリテーション病棟入院料】 1,680点
* 改正案
【回復期リハビリテーション病棟入院料1】 1,690点(+10点)
[算定要件]
 回復期リハビリテーションを要する状態の患者を8割以上入院させており、かつ以下の要件を満たすこと
1 当該病棟において新規入院患者のうち1割5分以上が重症の患者であること
2 当該病棟において退院患者のうち、他の保険医療機関への転院した者等を除く者の割合が6割以上であること
[施設基準]
 心大血管疾患リハビリテーション料(I)、脳血管疾患等リハビリテーション料(I)、(II)若しくは(III)、運動器リハビリテーション料(I)又は呼吸器リハビリテーション料(I)の届出を行っていること


【重症者回復加算】 50点(1日につき)
[算定要件]
 重症の患者の3割以上が退院時に日常生活機能が改善していること
[施設基準]
 回復期リハビリテーション病棟入院料1の届出を行っている病棟であること


【回復期リハビリテーション病棟入院料2】 1,595点(−85点)
[算定要件]
 当該病棟において、回復期リハビリテーションを要する状態の患者を8割以上入院させており、かつ回復期リハビリテーション病棟入院料1の基準を満たさないもの
[施設基準]
 心大血管疾患リハビリテーション料(I)、脳血管疾患等リハビリテーション料(I)、(II)若しくは(III)、運動器リハビリテーション料(I)又は呼吸器リハビリテーション料(I)の届出を行っていること



2 回復期リハビリテーション入院料を算定する施設基準の要件の中で、医師の専従配置要件を見直す。


[施設基準]
* 改正案
 リハビリテーション科を標榜しており、専任の医師1名以上理学療法士2名以上及び作業療法士1名以上の常勤配置を行うこと



3 平成20年3月31日時点で、現行の回復期リハビリテーション料を算定している病棟においては、平成20年9月30日までの間は、現行の点数を算定する。また、平成20年9月30日以前であっても、算定要件を満たしている施設については、回復期リハビリテーション病棟入院料1及び重症者回復病棟加算を算定することができる。