両子寺と熊野磨崖仏を巡り明礬温泉へ
宇佐八幡宮を訪れた際、国東半島の寺社も巡ってきました。大分空港でレンタカーを借り、両子寺、宇佐八幡宮、熊野磨崖仏を巡り、最後に別府八湯の一つである明礬温泉に宿泊するというルートです。
国東半島は、仏教遺跡の多い地域です。古来の山岳信仰が、宇佐八幡宮や天台宗の信仰を結びつき、独特の山岳仏教となったとのことで、多くの寺院が残されています。
両子寺です。国東半島の中央にある両子山中腹にある天台宗別格本山です。有名な仁王像が出迎えてくれました。
山門を経て、境内に向かいます。目映いばかりの新緑が広がっています。
山門か護摩堂までは建物がほとんどありません。以前は、堂宇が立ち並んでいたようですが、明治初期の廃仏毀釈の影響もあり、荒れ果ててしまったようです。
懸崖造で建てられた奥の院とそこに続く階段です。
国東半島の仏教遺跡には、石仏が多いことも特徴の一つです。今回は、宇佐八幡宮から別府への道程の途中にあった熊野磨崖仏に立ち寄ってきました。
受付に竹でつくった杖があり、持っていった方が楽ですよと勧められました。大丈夫と思い、断ったのが失敗でした。目の前の長く続く階段が立ちはだかりました。鬼が一晩で造ったとのことで、一つ一つの石段が不揃いで、かつ、高さもあり、歩きにくいったらありません。ここで腰痛発作が起きたら事だなと悩みました。平日でしたので観光客も少なく、真剣に遭難を心配してしまいました。携帯のアンテナを見て受信範囲内で確認し、いざとなったら救急車を呼べると考え、意を決めて昇り続けりこと約15分。お目当ての磨崖仏にたどり着きました。
近くで見ると、そのスケールの大きさに驚かされます。左側の不動明王像が約8m、右側の大日如来像が約6.7mとなっています。鎌倉の大仏には及びませんが、長谷寺の十一面観音像よりやや小さいかなというレベルです。
下りになると、膝が笑っているのがわかりました。日常生活で如何に楽をしているか思い知らされました。なんとか駐車場まで到達し、時間もあったので、ついでに、熊野磨崖仏の管理をしている胎蔵寺というお寺の参拝をしてきました。金色のシールを干支の像や不動像などに貼ると願いがかなうということで言われるがままに貼りました。不動像は身体で不調があるところに貼りなさいとのことで、迷わず、左手を選びました。最後に読経をしてもらい、肩を座禅の時のように棒で叩かれ、説法を聞きました。なんか怪しい坊さんだなと思いましたが、後でホームページの名物坊主紹介を見てみると「くにさきのきみまろ」と自称していることがわかり、納得しました。
泊まりは、明礬温泉の【公式】岡本屋 明礬温泉 青磁色の湯でした。藁ぶき屋根の湯の花小屋が温泉街の象徴となっています。
部屋から見た景色です。明礬大橋の向こうに別府市街が一望できる絶好のロケーションでした。
宿についたのが遅かったことと、翌朝の列車の都合もあり、残念ながら場めぐりはできませんでした。一箇所だけ、宿のすぐ裏にあった鶴寿泉に行っただけでした。
別府は今回で2回目です。前回、別府温泉地獄めぐりの時も思ったのですが、別府は温泉湧出量、源泉の多彩さ、いずれをとっても日本一だと思います。また、機会を作って、のんびりと別府に湯治に来たいものだと思っています。