PT・OT・ST国家試験合格者発表2012
理学療法士・作業療法士、言語聴覚士国家試験の合格者が発表された。http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/rigakuryouhoushi/about.htmlとhttp://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/gengochoukakushi/about.htmlに合格率が載っている。
今年の合格率は以下のとおり。
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
理学療法士 | 11,956 | 9,850 | 82.4% |
作業療法士 | 5,821 | 4,637 | 79.7% |
言語聴覚士 | 2,263 | 1,410 | 62.3% |
第1回言語聴覚士試験があった1999年以降の合格率は以下のとおり。
理学療法士 | 作業療法士 | 言語聴覚士 | |
---|---|---|---|
2011年 | 74.3% | 71.1% | 69.3% |
2010年 | 92.6% | 82.2% | 64.8% |
2009年 | 90.9% | 81.0% | 57.3% |
2008年 | 86.6% | 73.6% | 69.5% |
2007年 | 93.2% | 85.8% | 54.5% |
2006年 | 97.5% | 91.6% | 62.4% |
2005年 | 94.9% | 88.4% | 55.8% |
2004年 | 97.9% | 95.5% | 68.4% |
2003年 | 98.5% | 91.6% | 42.0% |
2002年 | 95.7% | 90.6% | 53.8% |
2001年 | 96.9% | 94.8% | 49.1% |
2000年 | 95.4% | 97.5% | 42.4% |
1999年 | 93.5% | 90.6% | 87.9% |
公益社団法人 日本理学療法士協会をみると、PTの合格率推移に関して、次のことがわかる。昭和41年に第1回国家試験があり、昭和49年までは移行措置があった。この間の合格率はきわめて低く、概ね10%台であり、高くとも21.6%だった。以後、合格率は漸増し、昭和58年(1983年)の82.5%を最後として、90%台をキープしていた。しかし、2011年には74.3%と大きな落ち込みを見せ、2012年度も80%台にとどまっている。
OTは2008年から80%前後に合格率が低下している。また、STは第1回の87.9%が最も高く、翌年から大きな落ち込みを見せている。最近は概ね60%台を保っているが、PT・OTと比較すると低い水準となっている。
2008〜2012年の受験者数を見ると、PTは7,997→9,119→9,835→10,416→11,956、OTは5,783→6,675→6,469→5,794→5,821、STは1,788→2,347→2,498→2,374→2,263となっている。PTが一貫して増加しているのに対し、OTとSTは減少傾向となっている。養成校数の急増による先行き不安のため定員割れを起こしているのか、それとも、各校が合格率を上げるために在校中にふるいをかけているのかはわからない。いずれにせよ、この間の推移をみる限り、今後も合格率は現在の水準にとどまり大きな改善はないと判断せざるをえない。