カナダの英雄、テリー・フォックス

 バンクーバーオリンピックが終わった。フィギュアスケートで銅メダルをとったカナダのロシェットがテリー・フォックス賞を受賞した。*1


 テリー・フォックスについて調べてみたところ、http://10e.org/terryfox/flash.htmを見つけた。内容を要約する。


 テリーフォックスは、1977年、18歳の時に骨肉腫で右下肢切断(大腿切断)の手術を受けた。バスケットボールの選手だった彼は失意の日々を送っていたが、多くの人ががんに苦しみ幼い子供までが命を奪われるのを目にし、自分で何かできることはないかを考えるようになった。彼は、カナダを横断するマラソンをしながら募金を集めることに挑戦する。総距離8000kmを7ヶ月間で走破するという計画だった。彼の行動はメディアなどにも取り上げられ、カナダ中の人々が一斉に彼を応援し始めた。しかし、走り始めて約4ヶ月が経った1980年9月1日、骨肉腫が肺に転移していることが分かり、彼はマラソンを中止せざるを得なかった。
 彼の行動に感動したカナダ中の人々が一斉に募金をし、最終的には2430万カナダドル(約50億円)が集まった。この募金はほぼ全てがガンの研究の為に使われた。そして、その募金達成を見届け、1981年6月28日、わずか22歳の若さで彼は亡くなった。

彼のこの行動はカナダ政府も認め、彼は22歳の時にカナダにおける最高の栄誉と言われる「カナダ勲章」を授与されています。
1999年にインターネットで行われた「カナダで最も有名なヒーローは誰?」という投票でテリーフォックスは見事に一位に選ばれ、今でもカナダの人々や世界中の人々によって彼の意志は延々に受け継がれています。
同時に「カナダで最も偉大な人物は誰?」って言う投票でも、彼は見事2位になったそうです。


そして2005年の3月に、彼はカナダコインのデザインになると言う快挙を成し遂げました。
彼は1カナダドルのコインになり、カナダにおいてカナダ人が通貨のデザインになるのは初めてという快挙でした。


 彼が手術を受けた頃、骨肉腫の5年生存率は10〜20%とかなり低かった。その後、化学療法や放射線療法の進歩とともに、5年生存率は約8割となっている。*2
 フィギュアスケートのロシェット選手は、テリー・フォックスが育ったバンクーバーの地で、カナダの英雄の名前を冠した賞を受賞するという最高の名誉を受けた。