介護予防に関する世論操作?
m3ニュース配信記事より。
要介護度悪化が40%減 介護予防に効果、厚労省
【2008年5月29日】
介護保険制度に2006年度から導入された介護予防を評価分析する厚生労働省の検討会は28日、筋力トレーニングなど予防サービスの影響について、要介護度が悪化した人がサービス導入前に比べ40%減少したとの調査報告をまとめた。「介護予防の効果が認められた」と結論づけた。
予防効果が上がれば重い要介護度の人が減り、給付費や保険料負担の抑制につながる。ただ、予防サービスの給付が膨れ上がれば抑制効果は相殺されかねず、厚労省は費用対効果の分析に今後取り組む。
調査では、介護の必要度が最も低い「要支援1」に当たる高齢者を1年間追跡し、状態が悪化して「要支援2ー要介護5」と認定された人数をサービス導入の前後で比較。1000人当たりでみると、悪化した人は導入前に389人だったが、導入後に155人(40%)減って234人だった。
調査対象は04年は約1万7000人、導入後の07年は約5000人。
また、将来的に介護が必要になりかねない「特定高齢者」についても同様に調査したが、統計上は予防効果がみられなかった。
元になっている資料は、第4回 介護予防継続的評価分析等検討会である。
リハビリテーション医学会直前で、発表準備に追われており、時間がない。後日、詳細な検討をすることにしたい。一言だけ、感想を述べる。
2006年度の介護保険見直しにより、要介護認定方法が変わった。要介護認定ソフトも変更された。介護認定審査会での審議の印象では、要介護認定が厳しくなっている。物差しである「要介護認定」が同一でないにも関わらず、04年と07年を比較している。
介護保険見直しが有効だったという世論操作の匂いがプンプンする。