脳卒中治療ガイドライン2009は2007年12月までのエビデンスを追加

 脳卒中治療ガイドライン2009、第7章 リハビリテーション(PDF/2,727KB)の概説より。

 今回、GL2004を改訂するにあたり、日本リハビリテーション医学会では、診療ガイドライン委員会内に設置された脳卒中治療ガイドライン策定委員会が中心となって、GL2004に対するパブリックコメントを募集し、寄せられた意見と委員会での議論を踏まえて、以下の基本方針のもとに改訂作業に取り組んできた。1)リハビリテーション以外のセクションとの整合性を図る。2)GL2004以降のエビデンスだけでなく、GL2004のもとになったエビデンスも再度吟味したうえで推奨を作成する。3)日常診療で少しでも使い易いガイドラインとするために、ガイドライン活用上のヒントとなる附記を加える。
 以上の方針のもとに、新たに発表されたエビデンスを逐次取り入れながら、2005年12月には改訂第1稿、2006年3月には第2稿、同年9月には第3稿を完成させた。2007年6月には第3稿をリハビリテーション医学会ホームページ上で公開し、パブリックコメントを募集するとともに、それを踏まえた修正を行った。さらに、2007年12月までのエビデンスを追加して、2008年2月に第4稿とし、同年7月に一部修正後、『脳卒中治療ガイドライン2009』(以下、GL2009)のリハビリテーション部門における最終稿を完成させた。


 脳卒中治療ガイドラインは、本当は2007年度に公表されるはずだった。事情があり、遅れに遅れた結果、2009年12月に発刊された。したがって、最近2年間の新しい文献はガイドラインに収録されていない。
 おそらく、今後も3〜5年ごとにガイドラインは改定されていく。策定委員会の労に敬意を評したい。