身体的拘束の最小化(2)身体的拘束最小化の実績等に係る基準

 中央社会保険医療協議会 総会(第647回) 議事次第|厚生労働省総-1個別改定項目について[PDF形式:4.8MB]の479〜486ページをもとに身体的拘束最小化に関わる規定を確認する。今回は、診療報酬の規定する身体的拘束最小化の実績等に係る基準を確認する。

  1. 身体的拘束最小化の体制に係る基準
    • 身体的拘束の最小化を行うにつき十分な体制が整備されていること。
  2. 身体的拘束最小化の実績等に係る基準
    • 身体的拘束の最小化につき相当の実績を有していること又は身体的拘束の最小化について適切な取組を行なっていること。

 

 身体的拘束最小化の実績等に係る基準については、以下のように具体的に記述されている。

 以下のいずれかを満たすこと

  • ア 身体的拘束の実施割合(身体的拘束を実施した日数/当該入院料を算定した日数)が集計されており、当該保険医療機関内で1割5分以下であること。
  • イ 身体的拘束の原則廃止に向けて、(イ)から(ハ)までの全ての取組みを継続して行なっていること。
    • (イ)身体的拘束最小化チームにおいて、身体的拘束の実施状況を踏まえ、身体的拘束の最小化に向けた具体的取組を検討するための委員会を3か月に1回以上開催していること。
    • (ロ)身体的拘束が行われている病棟に対し、次の取組のいずれかが行われていること。
      1. 身体的拘束最小化チームによる病棟の巡回が定期的に行われ、病棟の職員とともに身体的拘束が行われている患者の解除や代替策の導入に向けた具体的検討が積極的に行われていること。
      2. 身体的拘束が行われている患者が生じる都度、病棟の複数の職員による解除や代替策の導入に向けた具体的な検討が積極的に行われていること。
    • (ハ)当該保険医療機関内で、入院患者に関わる職員を対象として、患者の尊厳の保持の重要性及び身体的拘束の最小化に向けた具体的事例の紹介を含む内容の研修が年に2回以上実施されていること。

 

 数値目標が具体的に示されていることに注目する必要がある。

 中央社会保険医療協議会 総会(第623回) 議事次第|厚生労働省総ー2入院について(その3)[PDF形式:5.6MB]別ウィンドウで開くに身体的拘束の実施割合に関する資料がある。

 

 

 治療室(ICUなど)、回復期リハビリテーション病棟、療養病棟で比較的身体拘束の割合が多く、中央値は10〜20%の範囲となっている。おそらく、このデータをふまえて、身体的拘束最小化の数値目標が15%以下になったと推測する。

 

 療養病棟、地域包括ケア病棟では、今回、身体的拘束最小化推進体制加算という基準が設けられた。

 

 

 明記されていないが、身体的拘束最小化に関する十分な実績には数値目標が含まれていると推測する。身体拘束最小化に向けた院内研修、院内掲示、ウェブサイト掲載も含め、積極的な取組みが求められている。