リハビリテーション実績指数は3ヶ月ごとに公開が必要

 引き続き、リハビリテーション実績指数に関する改定について、気になった点を記載する。

 平成30年度診療報酬改定説明会(平成30年3月5日開催)資料等について |厚生労働省III-1 通知その05-1の後半部分に、別添4 特定入院料の施設基準等、がまとめられている。その17〜24ページに、第11 回復期リハビリテーション病棟入院料、という項目があり、19ページに注目すべき記載がある。

 

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 「当該保険医療機関内に掲示する等の方法」の具体的中身として、ホームページへの掲載も含まれているかどうかは不明である。患者が医療機関を選択しやすいようにという意図と考えると、今後、各医療機関の実績をインターネットを通じて公開することが義務づけられるのではないかと推測する。

 求められているのは、回復期リハビリテーションを要する状態の区分別内訳(脳血管疾患等、大腿骨頚部骨折等、廃用症候群、神経・筋・靭帯損傷後、関節置換術後)とリハビリテーション実績指数だけである。どうせなら、年齢、性別、入院時および退院時のFIM運動項目、FIM利得、退院先、発症から入棟までの期間、在棟期間なども個別医療期間の判断で先取りにして載せた方が良いのではないかと考える。時に、回復期リハビリテーション病棟入院期間上限まで入院できると思っている患者・家族がおり、苦慮することがある。実績指数の計算方法からすると、FIM運動項目がさほど伸びない状態で長期間入院を継続されるのは望ましくない。自院のデータを示しながら、改善程度、入院期間、退院先などについておおまかなイメージを描いてもらうためにも、あらかじめデータを提示しておいた方が説明しやすい。

 さりげなく、通知の中に追加された一文だが、がんの診療実績の公開などと同様、各医療期間の診療実績に関する情報公開という流れが根底にある。リハビリテーション医療においても、今後、実績公開が標準的になるではないかと予測する。