鳴子温泉が被災者の受け入れ先に

 鳴子温泉が被災者の受け入れ先として手を挙げた。

 宮城県大崎市は、同市鳴子温泉の旅館・ホテルを利用し、市内外の被災者を受け入れることを決めた。仮設住宅を建設する必要がないため、早期の入居が可能で、1000人程度の収容を見込んでいる。市は23日にも石巻市東松島市南三陸町を訪れ、受け入れを伝える方針だ。
 受け入れは4月1日を目指す。宿泊施設の借り上げ費用は、災害救助法の適用を念頭に、主に国の負担を想定している。震災で客足が途絶えている宿泊施設にとっても、空室を稼働させられる利点があるという。


(中略)


 伊藤康志市長は「広範囲にわたる災害では、新たに仮設住宅を建設していては間に合わない」と説明。鳴子温泉郷観光協会は「被災者に少しでも元気になってもらえるよう、しっかりと受け入れたい」と話している。

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/03/20110322t11031.htm



 震災発生後、住まいを如何に確保するかが問題となっている。私も温泉宿泊施設の有効利用に大賛成である。
 東北には湯治文化が根づいている。例えば、鳴子には上記写真のような宿泊施設が多数ある。燃料の確保には苦労するかもしれないが、農業地域であり食材の確保には苦労しない。何よりも、無尽蔵の温泉資源がある。身体を暖める手段に苦労することはない。
 東北の温泉地にとっても、しばらくは遠方からの観光客が来ないことを覚悟しなければならない。奥羽山脈の北から南まで広がる数々の温泉郷が結束するならば、1万人規模の被災者の受け入れは可能である。