小坂、八幡平観光

 青森からの帰りに秋田県北部にある小坂町に寄ってきました。


 小坂高山事務所です。小坂町は、明治から昭和初期にかけて小坂鉱山の町として反映を誇りました。この建物は、明治38年の創建です。優美な姿は、町のシンボルとなっています。もともと鉱山の近くにあったのですが、平成13年に、小坂町にあった総合病院の跡地に移転されています。2枚目の写真の奥に病院の建物として唯一残っている霊安室が見えています。


 日本最古の現役の芝居小屋、康楽館です。小坂鉱山の福利厚生施設として、明治43年に建てられました。大衆演劇が実際に催されており、見学当日もバスツアーの観光客で賑わっていました。


 八幡平アスピーテラインを通り、宿である藤七温泉彩雲荘に向かいました。雷が時折響き、激しい雨が降る中、ひたすら山道を登り続けました。八幡平山頂レストハウス付近になると、ご覧のような雪の壁が出現しました。とても6月初頭とは思えません。


 藤七温泉彩雲荘は、海抜1,400mの地にある東北最高所の山の宿です。秘湯として有名で、自動車のナンバーをみると、泊り客はほとんで県外からでした。最も遠いところから来ていた岡山の方と知り合いになり、露天風呂に入りながら温泉談義を楽しみました。



 泉質は、単純硫黄泉です。白濁したというよりは、かすかに緑がかった灰色のお湯が湯船からあふれています。もちろん、源泉かけ流しです。ただし、高温のため岩清水で加水されています。
 下の写真、右手に露天風呂があります。湯船の下に板が敷いてあり、その下からもお湯が湧き出しています。間違って座ると、臀部など大事な場所が火傷をしてしまいます。
 真夜中にお湯につかりに行った時には、昼とは全く異なり、雲ひとつなく、満天の星が広がっていました。夜空を横たわる銀河を見ながら、宮沢賢治が見た空もこんな空だったのかという想いがよぎりました。


 翌日は快晴で、樹海ラインのドライブを楽しみました。岩手山がくっきりと見えました。
 松川温泉に立ち寄った後、松川地熱発電所の見学をしました。






 八幡平山頂レストハウスのところまで戻った後、八幡沼・ガマ沼展望台コースを歩き、八幡平山頂を目指しました。軽装備で気軽に歩いていたところ、突如道が雪に覆われ、雪中行軍となりました。このまま道をはずれ、行き倒れになったらどうなることやらと不安にかられました。幸い天候に恵まれ、多くの観光客が歩いていましたので迷子にならずにすみました。
 雪に抱かれたガマ沼や八幡沼の幻想的な姿を眺めていると、北欧の風景のように思えてきます。
 夏になると、このあたりは、高山植物で覆われます。あらためて、その季節に訪れることができればと思っています。