仙台の都市計画道路、完成まで80年間を要す

 http://www.city.sendai.jp/toshi/kotsukeikaku/plan/index.htmlより。

1.趣旨
・ 本市は現在、人口減少時代の到来や急速な高齢化の進展、環境問題への対応、財政的制約の強まりなどの大きな社会情勢の変化への早急な対応が求められています。
本市の持続的発展に向け、まちづくりは、鉄道やバスなどの公共交通を中心とした、まとまりのある都市形成を図る必要があります。
・ しかしながら、地域や暮らしを支えるバスは、利用者の減少から、路線の廃止や減便など、大きな危機に立たされているのが現状です。
・ このような状況のもと、地下鉄東西線の5年後の開業を見据え、新たなまちづくりに対応するため、将来の交通体系を示すとともに、平成32年度を目標とする今後概ね10年間の取組として「(仮称)せんだい都市交通プラン(案)」を作成しました。
・ また、関連して、都市計画道路は、事業費が現在と同水準で推移した場合でも、整備完了までに概ね80年程度見込まれるなど整備の長期化といった課題が顕在化する中、公共交通を中心とした新たなまちづくりに対応するため、都市計画道路網を見直し、「新たな幹線道路網(案)」を作成しました。
・ さらに、今後の道路整備も、まちづくりや市民の暮らしの視点などから必要性の高い整備箇所について重点的に整備を進めていく必要があり、「仙台市総合道路整備計画の策定方針(案)」を作成しました。
・ 今後、これらの交通政策を着実に進め、本市の持続的発展と暮らしやすさの確保を図っていきます。

【新たな幹線道路網(案)】
 拡大型から集約型へのまちづくりの方向転換を踏まえ、現在の都市計画道路網について、「公共交通の利便性向上」や「産業活動を支える視点」、「将来交通量への対応」といった計画面からの視点と、「既存道路の利活用」、「事業の効果、実現性」といった事業面の視点から評価し、都市計画道路延長500.0kmのうち、既存道路の代替機能などを踏まえた廃止候補道路延長を68.5km(13.7%)としました。
 今後、これら都市計画道路(431.5km)に国道・県道を加えた幹線道路網により、公共交通を中心とした新たなまちづくりを行っていきます。

 資料をみると、都市計画道路の残り区間のほぼ半数が廃止候補となった。したがって、見直し計画でも完成まで40年間かかる。
 仙台都市圏だけで500kmの都市計画道路がある。東北自動車道(川口〜青森間)が約680kmであることと考えると、その数字の大きさがわかる。全国主要都市の数値を合算すると天文学的数字となるのではないか。
 当初の予定どおり80年間かかるとなれば、完成は2090年である。少なくとも、私は生きてはいない。22世紀もまもなくという時期に自家用車中心の交通体系が完成するといっても役に立たない。あまりにも現実離れしすぎている。原油枯渇も危惧される。高齢社会になって、運転免許所持者は激減し、交通渋滞もなくなっているはずである。
 仙台市の計画見直しに賛意を表する。財源が限られていることを考慮すると、公共交通機関を中心としたまちづくりの方が望ましい。