ワーファリン調剤ミスによる医療事故(続報)

 ワーファリン調剤ミスについて、より詳しい情報が報道された。

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 同課などによると、男性は区内の総合病院で不整脈の一種「慢性心房細動」と診断され、血栓を防ぐためワーファリンを服用していた。昨年8月中旬、「東京医療第一薬局」で調剤されたワーファリンを服用し続けるうちに、出血を繰り返すようになった。9月上旬、容体が急変、出血性ショックによる心肺機能不全で死亡した。家族の届け出を受け同課などが調べた結果、主治医はワーファリンを1・5ミリグラム処方していたが、薬局は6ミリグラムを調剤していたことが判明した。

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090430ddm041040049000c.html

 ワーファリン1.5mgを6mgに間違えるとしたら、次のような状況が想定される。


 処方内容: ワーファリン1mg錠 1錠 + 0.5mg錠 1錠
⇒調剤内容: ワーファリン1mg錠 1錠 + 5mg錠 1錠


 ワーファリンには成分量の異なる複数の剤型がある*1。内容量の異なる薬剤を調剤する時は細心の注意が求められる。
 今回の場合、ワーファリンの総量が1.5mgであることが調剤薬局に伝われば良かった。複数の剤型を使い分けることでミスが誘発された可能性がある。
 同種の薬剤で異なる内容量の剤型を組み合わせる場合には、処方箋にその薬剤の総量を記載するなどの工夫が必要である。