イチロー、恐怖とたたかいながら快挙達成
イチローが、8年連続200本安打を達成した。イチロー:笑顔で会見 「めちゃくちゃ、しんどかった」より、インタビュー内容を引用する。
イチロー:笑顔で会見 「めちゃくちゃ、しんどかった」
大リーグタイ記録となる8年連続200安打を達成したイチロー。記者会見にはリラックスした表情で臨み、時折、ジェスチャーを交えながら笑顔も見せた。【高橋秀明】
−−今の心境は。
めちゃくちゃ、しんどかった。(遊撃内野安打で記録達成の瞬間は)アウトにしてくれないかなと思っていた。(イメージしていたのは)内野安打以外。本当はめちゃくちゃうれしいが、(喜びを)見せるか、見せないかが大事。
−−どのあたりがしんどかったか。
できないかもしれないという恐怖は常にあった。(今月10日に)4本出たでしょう。あれでぐっと引き寄せた。
−−記録に挑む難しさがあったか。
なんとしても「200」を外せない年だった。今年はゼロの段階から(200安打を)意識した。いつもは170(安打)からだけど、まず(大リーグ記録に)並ばないと、という気持ちがあった。(ヒットを)欲しいという気持ちが(打撃の)邪魔をした。
−−記録の重圧とどう向き合ったか。
受け入れるしかない。あとクラブハウスから早く出ること。(チームが不振の今年は)マイナスの空気が皮膚から入ってくる。これまで以上に、僕の世界をつくりあげた。
−−仮に今季、200安打を逃していたら。
オフに日本へ帰りたくなくなったと思う。199で終わっていたら、恐怖ですね。
−−次は今季中の「張本越え」の期待がかかるが。
簡単じゃないが、可能性はある。張本さんを越えたい。
ウィリー・キーラーの時代は、3バント失敗でもアウトにはならなかった。107年ぶりの記録とのことだが、時代の違いを考えると、とてつもない偉業としか言いようがない。
イチローの足跡をみると、シーズン200本安打なんて当たり前などと、ついファンやマスコミは考えてしまう。そこのところを、イチローは「恐怖」という独特の言い回しで表現している。
できれば、今後も記録を伸ばし続けて欲しい。大リーグ通算安打記録も3000本程度までいくのではないか。そうなると日米通算で、大リーク記録の4256本を超える。こんな皮算用も実際にプレーするイチローにとっては「恐怖」なんだろう。しかし、イチローはそんな重圧を楽しんでいるように見える。
孤高のプレーヤー、イチロー。彼と同じ時代に生まれてきた幸運に感謝したい。