財政審建議、社会保障費抑制を明記

 CBニュース、財政審建議、社会保障費抑制を明記より。

財政審建議、社会保障費抑制を明記


 財務相の諮問機関である財政制度等審議会(財政審、西室泰三会長)は6月3日、「2009年度予算編成の基本的考え方」(建議)をまとめ、額賀福志郎財務相に提出した。


 建議では、さまざまな分野で歳出圧力が増大する中、政府がまとめた「骨太方針2006」で掲げた歳出改革の方針を後退させて将来世代に負担を先送りすれば、「国民の不安は増幅しかねない」などと指摘。その上で、11年度までの社会保障費1.1兆円抑制目標を達成するため、09年度予算でも給付の合理化・効率化に引き続き取り組む方針を示している。


 西室会長は同日の記者会見で、社会保障費の伸びを毎年2200億円ずつ圧縮する政府方針について、「続けるべきと思う」との認識を示した。


 また建議では、高齢化の進展に伴い、特に高齢者の医療費が増大している現状を指摘。保険料・税負担の上昇をできる限り抑制し、医療保険制度を将来にわたって持続可能にするため不断の努力を行う必要性を強調した。


 その上で、今後の改革の方向性として、後発医薬品の使用促進や、病院と診療所の役割分担の見直しなどを挙げている。


更新:2008/06/03 22:25 キャリアブレイン


 社会保障費切り捨ての際に必ず使用される魔法の言葉、「持続可能」がまた登場した。どうやら、財政審メンバーは「医療崩壊」という言葉は知らないらしい。医療の現状を知らない、お金の計算しかできない人間が財布の紐を締めている。
 団塊の世代後期高齢者になる2025年に向け、高齢社会の最後の上り坂に突入している。「国民の不安」をあおるだけで高齢社会への対策を示せない財政審には、とっとと退場していただきたい。