リハビリテーション科に関わる診療ガイドライン(6)小児疾患

 Mindsガイドラインライブラリに、日本リハビリテーション医学会が作成した脳性麻痺リハビリテーションガイドライン 第2版 | Mindsガイドラインライブラリがあり、内容も公開されている。

 

脳性麻痺リハビリテーションガイドライン(第2版)

脳性麻痺リハビリテーションガイドライン(第2版)

  • 発売日: 2014/01/23
  • メディア: 大型本
 

 

 その他、二分脊椎そのものに関するガイドラインはないが、二分脊椎に伴う下部尿路機能障害の診療ガイドライン[2017年版] | Mindsガイドラインライブラリはある。

リハビリテーション科に関わる診療ガイドライン(5)切断

 Mindsガイドラインライブラリで調べてみても、切断に関するガイドラインは掲載されていない。日本義肢装具学会誌の「特集 義肢装具に関連するガイドラインとその現状」をみても、切断・義肢に関するガイドラインは提示されていない。

 

 義肢装具等適合判定医師研修会サブテキストとして長く使われている義肢装具のチェックポイントや、日本義肢装具学会が監修している義肢学などが、当面ガイドライン代わりに使用できるテキストなのかもしれない。 

義肢装具のチェックポイント 第8版

義肢装具のチェックポイント 第8版

 

 

義肢学 第3版

義肢学 第3版

  • 発売日: 2015/06/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

リハビリテーション科に関わる診療ガイドライン(4)神経筋疾患

 神経筋疾患に関わるガイドラインに関しては、Mindsガイドラインライブラリよりは、ガイドライン|日本神経学会の方が明らかに充実している。なお、サイトマップ|日本神経学会にも、パーキンソン病治療ガイドライン2011などの古いガイドラインが掲載されており、こちらも参考になる。

 

 パーキンソン病治療ガイドライン2011の第Ⅱ編 クリニカル・クエスチョン第3章 運動症状の非薬物治療の139〜142ページにあるリハビリテーションをみると、「リハビリテーションは、内科的かつ外科的な治療に加えて行うことで、症状のさらなる改善が期待できる治療法である」となっており、高い推奨レベルとなっている。一方、パーキンソン病診療ガイドライン2018では、第Ⅰ編 抗パーキンソン病薬、外科手術、リハビリテーションの有効性と安全性、第11章  パーキンソン病のリハビリテーションに、2010年以降のエビデンスが追加され、有効かつ安全であり、臨床への応用としては、早期から進行期までどのステージにおいても介入すると有効性が高いと思われる、と記載されている。パーキンソン病ガイドラインに関しては、2011年版、2018年版の両者をそろえておくことが適当である。

 

パーキンソン病診療ガイドライン2018

パーキンソン病診療ガイドライン2018

 

 

 

パーキンソン病治療ガイドライン 2011

パーキンソン病治療ガイドライン 2011

  • 発売日: 2011/04/01
  • メディア: 単行本
 

 

 その他、リハビリテーション科にとって重要なガイドラインとしては、以下のようなものがある。

・ 脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018

・ 多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017

・ デュシェンヌ型筋ジストロフィー診療ガイドライン2014

・ 重症筋無力症診療ガイドライン2014

・ 筋萎縮性側索硬化症診療ガイドライン2013

・ 慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー、多巣性運動ニューロパチー診療ガイドライン2013

リハビリテーション科に関わる診療ガイドライン(3)外傷性脊髄損傷

  Mindsガイドラインライブラリで外傷性脊髄損傷に関するガイドラインを探したが、該当するものはなかった。

 日本脊髄損傷医学会の推薦図書https://www.jascol.jp/book/index.htmlを見ると、最も新しいものは、2010年に発行されたものとなっている。

 

 

 次に取り上げられている頸髄損傷のリハビリテーションは、推薦図書では改定第2版となっているが、既に第3版が出ている。

 

 同様に、神奈川リハビリテーション病院が関わった脊髄損傷リハビリテーションマニュアルは、改定第2版から20年以上経って第3版が出ている。

脊髄損傷リハビリテーションマニュアル 第3版

脊髄損傷リハビリテーションマニュアル 第3版

  • 発売日: 2019/06/03
  • メディア: 単行本
 

 

  ガイドラインそのものはないが、日本脊髄損傷医学会が推薦した書籍として上記書籍はそろえておいた方が良さそうである。

 

 なお、Mindsガイドラインライブラリでは、脊髄損傷における下部尿路機能障害の診療ガイドライン[2019年版]神経筋疾患・脊髄損傷の呼吸リハビリテーションガイドラインが関連ガイドラインとして紹介されている。後者は日本リハビリテーション医学会がまとめたものである。いずれも無料で公開されている。

 

 

 

 

リハビリテーション科に関わる診療ガイドライン(2)運動器疾患・外傷 2)脊椎・骨関節疾患ほか

  脊椎に関しては、腰痛診療ガイドライン2019(改訂第2版) | Mindsガイドラインライブラリ腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン (改訂第2版) | Mindsガイドラインライブラリ腰部脊柱管狭窄症診療ガイドライン 2011 | Mindsガイドラインライブラリがある。いずれも全文が公開されている。

腰痛診療ガイドライン2019(改訂第2版)

腰痛診療ガイドライン2019(改訂第2版)

  • 発売日: 2019/05/13
  • メディア: 単行本
 

 

腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン

腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン

  • 発売日: 2011/07/06
  • メディア: 単行本
 

 

腰部脊柱管狭窄症診療ガイドライン 2011

腰部脊柱管狭窄症診療ガイドライン 2011

 

 

 一方、(旧版)頚椎症性脊髄症診療ガイドライン 2015 | Mindsガイドラインライブラリに関しては、改訂第3版となる2020年版が出ている。こちらはWebには公開されていない。

頚椎症性脊髄症診療ガイドライン2020(改訂第3版)

頚椎症性脊髄症診療ガイドライン2020(改訂第3版)

  • 発売日: 2020/09/16
  • メディア: 単行本
 

 

 (旧版)頚椎後縦靱帯骨化症診療ガイドライン 2011 | Mindsガイドラインライブラリに関しても新版が出ているとのことだが、どうやら、脊柱靭帯骨化症診療ガイドライン 2019 | Mindsガイドラインライブラリに統一されたようである。こちらもWebには公開されていない。

脊柱靱帯骨化症診療ガイドライン2019

脊柱靱帯骨化症診療ガイドライン2019

  • 発売日: 2019/10/22
  • メディア: 単行本
 

 

 脊椎に比し、各関節の主要疾患に関するガイドラインは整備されておらず、変形性股関節症診療ガイドライン2016 | Mindsガイドラインライブラリのみである。

変形性股関節症診療ガイドライン2016(改訂第2版)

変形性股関節症診療ガイドライン2016(改訂第2版)

  • 発売日: 2016/05/16
  • メディア: 単行本
 

 

 その他、いくつか整形疾患に関係するガイドラインがあるが、今回は省略する。

  なお、日本整形外科学会が南江堂から出すガイドラインは、 表紙のデザインからは見分けがつかない。間違って購入しないように心がける必要がある。

 

 

 

リハビリテーション科に関わる診療ガイドライン(2)運動器疾患・外傷 1)骨折

 次に、Mindsガイドラインライブラリで運動器疾患・外傷に関わるガイドラインを探した。日本整形外科学会の医学生・医師向け出版物|公益社団法人 日本整形外科学会も参考にした。

 

 まず、リハビリテーション医療において重要な疾患のひとつである大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン (改訂第2版) | Mindsガイドラインライブラリに関しては、全文が公開されている。リハビリテーションだけではなく、合併症や予後に関しても詳しく記載されている。必携図書である。

大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン

大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン

  • 発売日: 2011/05/27
  • メディア: 単行本
 

 

 骨折に関しては、橈骨遠位端骨折診療ガイドライン2017 | Mindsガイドラインライブラリも全文公開されている。リハビリテーション、機能評価・予後に関する項目があり、揃えておきたいガイドラインのひとつである。

橈骨遠位端骨折診療ガイドライン2017(改訂第2版)

橈骨遠位端骨折診療ガイドライン2017(改訂第2版)

  • 発売日: 2017/05/02
  • メディア: 単行本
 

 

 関連ガイドラインとして、Mindsガイドラインライブラリでは(旧版)骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2011年版があるが、ガイドライン|日本骨粗鬆症学会 Japan Osteoporosis Societyにより新しい予防と治療ガイドライン2015年版が公開されている。

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版

  • 発売日: 2015/07/10
  • メディア: 単行本
 

 

リハビリテーション科に関わる診療ガイドライン(1)脳血管障害・頭部外傷など

 まず、Mindsガイドラインライブラリで脳血管障害・頭部外傷などに関するガイドラインを探した。

 脳卒中に関しては、脳卒中治療ガイドライン 2015 [追補2019対応] | Mindsガイドラインライブラリがある。しかし、残念ながら、「本ガイドラインは掲載準備中です。著作権者の許諾、掲載画面の作成等の準備が整い次第、本文を掲載します」となっており、本ガイドラインは購入せざるをえない。

 

脳卒中治療ガイドライン2015〔追補2019対応〕

脳卒中治療ガイドライン2015〔追補2019対応〕

  • 発売日: 2019/12/13
  • メディア: 大型本
 

 なお、脳卒中治療ガイドライン2015に記載されているように、[追補2019](改訂部分のみ、26項目)は、脳卒中治療ガイドライン | 日本脳卒中学会 - The Japan Stroke Societyで公開されており、PDFを無料でダウンロード、プリントアウトできる。なお、旧版の脳卒中治療ガイドライン 2009 | 日本脳卒中学会 - The Japan Stroke Societyは公開されている。

 現在、脳卒中治療ガイドライン2021発行準備が進んでおり、脳卒中治療ガイドライン2021 | 協和企画 ガイドラインパブリックコメント募集サイトにて、2021年1月13日まで、募集が行われている。新版発行間近であることを考慮すると、2015年版の購入は控えておいた方が良さそうである。

 

 頭部外傷治療・管理のガイドライン第4版 | Mindsガイドラインライブラリも本文掲載はされていないので、購入が必要である。

 

 

 医学書院/書籍・電子メディア/頭部外傷治療・管理のガイドラインで目次を見てみると、外傷に伴う高次脳機能障害、早期リハビリテーションという部分がリハビリテーション医療に関わってくる。 

 

 関連疾患としては、てんかんが重要である。こちらの方は、てんかん診療ガイドライン2018|日本神経学会治療ガイドライン|ガイドライン|日本神経学会で公開されている。

 

てんかん診療ガイドライン2018

てんかん診療ガイドライン2018

  • 発売日: 2018/03/26
  • メディア: 単行本
 

 

 脳梗塞再発予防として、抗血栓薬や抗凝固薬を服用している場合の消化器内視鏡、抜歯に関するガイドラインとしては、抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン | Mindsガイドラインライブラリ科学的根拠に基づく抗血栓療法患者の抜歯に関するガイドライン 2015年改訂版 | Mindsガイドラインライブラリがある。前者に関しては、抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン 直接経口抗凝固薬(DOAC)を含めた抗凝固薬に関する追補2017が出ている。後者に関しては、2020年版が最新のものとなっている。