人工関節等の障害認定評価見直しへ

 2012年11月28日、人工関節等の障害認定の評価に関するワーキンググループ(第1回)資料 |厚生労働省が開催された。
 資料(PDF:980KB)内にある資料4「見直しの方向性」、資料5「障害認定の在り方に関する研究(厚生労働科学研究)における骨子案を踏まえた身体障害者障害程度等級表(身体障害認定基準)の改正案について(肢体不自由)」を見ると、次のような見直しが行われることになった。

 《見直しの方向性》
 人工骨頭又は人工関節を用いている者については、
1)手術後ADLが大幅に改善されるケースが多いこと
2)これらについては、体内に埋め込まれ、日常的に着脱する手間がないこと
から、手術後の障害の状態を評価し、認定を行うこととしてはどうか。
 (ただし、制度改正後、新たに申請する者に適用し、既に認定されている者については再認定を要しない取扱いとする)


 本日、公開された人工関節等の障害認定の評価に関するワーキンググループ (第1回)議事録 |厚生労働省を見ると、次のような結論となっている。
 人工関節については、これまでは補装具という捉え方をしていた。身障診断は補装具がないという前提での評価だったために、人工関節の場合は全廃という扱いになっていた。手術成績も安定したことがあり、今後は補装具ではなく体内人工臓器として捉えるということになり、障害認定を見直すことになった。人工血管とか眼内レンズと同じ扱いになる。
 手術前に障害認定を受けていた場合再認定を受ける必要があるのかどうか、などといった議論がされたが、基本的な方向性は了承された。ワーキンググループの議論はこれで終わり、身体障害認定分科会に諮ることになった。
 なお、ペースメーカに関しても、別途、心臓の専門の方々のワーキンググループを設置して検討を行う予定のようである。医療費補助の問題ひとつとってみてもかなり大きな問題であり、議論の行く末が気にかかる。