HTLV-1 総合対策の現状

 HTLV-1総合対策が順調に進んでいる。

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 第2回HTLV−1対策推進協議会が、2012年1月12日に開催された。資料2 HTLV-1 総合対策の取組状況(PDF)を見ると、次のようなことが実施されている。

  • 感染予防対策の実施
    • 妊婦健康診査における HTLV-1 抗体検査実施
  • 推進体制
    • 都道府県に HTLV-1 母子感染対策協議会を設置 (母子保健医療対策等総合支援事業 10,510 百万円の一部)
  • 感染予防対策の実施
    • 特定感染症検査等事業による保健所等での HTLV-1 抗体検査・相談
  • 相談支援(カウンセリング)
    • 都道府県の難病相談・支援センターでの HAM に関する相談
    • がん相談支援センターでの ATL に関する相談
    • 保健所等での HTLV-1 感染に関する相談
  • 医療体制の整備
    • 精度の高い検査方法の開発、診療体制の整備、診療ガイドラインの策定について
  • 普及啓発・情報提供
    • HTLV-1 母子感染普及啓発事業【リーフレット・ポスターの作成、広報誌への掲載等】及び HTLV-1 母子感染対策関係者研修事業【相談に従事する者を対象とした研修】
    • HAM 患者に対する相談・支援のため難病相談・支援センター等職員への研修
    • ATL 患者に対する相談・支援のための研修【相談員基礎研修】
  • 研究開発の推進
    • HTLV-1 に関連する研究を HTLV-1 関連疾患研究領域として実施


 検診、母子感染予防、啓発活動、治療、研究などHTLV-1に関係する活動が総合的に実施されている。特に母子感染予防に関しては、母子手帳に検査の記録欄が新設されており、他の疾患と同レベルでの啓発がなされている。患者会など関係団体の地道な努力が実を結びつつある。HTLV-1に起因するATL(成人T細胞性白血病)・HAM( HTLV-I関連脊髄症)根絶への取組みが着実に進んでいる。