蛸薬師

 津波にちなんだ神社がもう一つある。当院の隣にある蛸薬師である。

 869年の貞観津波国府多賀城の城下を襲い、多数の溺死者を出した。1611年の慶長津波でも仙台平野は一帯が冠水。津波は現在の太白区長町4丁目周辺にまで押し寄せ、薬師如来をまつる「蛸薬師」の由来にもなった。
 飯沼さんは「仙台平野は180〜200年の周期で大津波が起きている。次の大津波は、いつ来てもおかしくない」と警告していた。

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110405t13050.htm


 http://www3.plala.or.jp/gameticket/21nagamachi.html#takoyakushiを見ると、名前の由来について次のように説明している。

<蛸薬師の伝説>
 今の薬師堂の東側には昔,大きな池があった。ある時洪水が引いたあと蛸に吸い付かれた薬師像が流れ着いているのを見つけ,堂を建てて祀った。この薬師様に手のイボで悩んでいた若い娘が,蛸断ちをして願をかけたところ,きれいに直ったので,イボにご利益があるとされる。


 洪水となっているが、津波広瀬川を遡って氾濫したことを指すのだろう。豪雨が原因なら蛸は流れ着かない。
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 広瀬川名取川と合流地点のやや上流に蛸薬師は位置している。なお、名取川の河口付近は今回壊滅的な被害を受けた閖上地区である。
 浪分神社もそうだが、海にちなんだ名前の神社が陸地深くある場合には、津波と関係があるかもしれないと考えるべきであろう。