仙台プラザホテル閉館

 仙台プラザホテルの閉館が突如決まった。

 仙台市青葉区の老舗シティーホテル、ホテル仙台プラザを運営するホテル仙台プラザ(同市、青木昌敏社長)は今月25日で同ホテルの営業を終了し、閉館することを決めた。不況などで経営環境が悪化したのに加え、土地と建物を所有する東京海上ホールディングス(HD)のグループ会社との間で、賃貸借契約をめぐる協議がこじれ、営業継続が困難になった。近く法的整理に入るとみられる。


(中略)


 プラザによると、青木社長が6日、従業員に対して閉館の方針などを伝えた。アルバイトを含む約230人は全員解雇する方向。会議や宴会の予約は2年先分も含め約400件あるといい、宿泊の予約者とともに早急に連絡を取るという。


(中略)


 青木社長は取材に対し「運転資金が続かないと判断し、閉館を決めた。一時あった建て替え計画も不況などで実現できず、最悪の結果になってしまった。お客さまにおわびしたい」と説明。従業員については「再就職に向けた他ホテルへの働き掛けなど、できる限り対応したい」と話している。

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/03/20110307t12015.htm


 実は、3月5日(土)にリハビリテーション関係の研究会を仙台プラザホテルで行ったばかりだった。同時並行して他にも会合が催されており、フロアは賑わっていた。地下鉄駅からも近く、100人規模の会議を行うには手頃な場所だった。仙台の中では、老舗ホテルであり、格式も高く、まさか倒産することになるとは思わなかった。
 考えてみると、研究会閉館の決定が1ヶ月早かったならば研究会自体が開催できなかったことになる。会議なら別の会場を探すという手も打てるが、結婚式だったらと考えると、気の毒でならない。従業員も年度末に解雇となると、優秀なホテルマンだとしても行き場は限られる。予約がそれなりに入っていたとなると、ギリギリまで継続の可能性を探っていたのではないかと推測するが、最悪のタイミングとしか言いようがない。
 仙台では、ホテルの新設が相次ぎ、過当競争が激化している。価格を抑えた宿泊中心のホテルが乱立している。また、ウェスティンホテル仙台のような高級ホテルも進出している。仙台プラザホテルは両者からの挟み撃ちにあった。宿泊稼働率が下がる一方、結婚式・会議等の会合数も伸び悩んだのだろうと推測する。
 記事にもあるが、仙台ホテル、仙台エクセルホテル東急など、古くからあるホテルが次から次へと姿を消していっている。一抹の寂しさを感じる。