塚本泰史選手、復帰を目指す

 大宮アルディージャのの塚本泰史選手が契約を更新した。

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大宮アルディージャでは、塚本 泰史選手との契約を更新することになりましたので、お知らせいたします。但し、Jリーグへの選手登録につきましては、昨年手術をしました患部(右膝)の回復を見てからの予定となります。

http://www.ardija.co.jp/information/clubplayer/201101/pinfo20110118-02.html

 この日にチームが始動した。最初は集合写真の撮影。選手として塚本もユニホームを着て加わった。手術した右足を引きずり気味に本拠のNACK5スタジアム大宮の芝を歩いた。笑顔がこぼれた。


(中略)


 右足には約2キロの人工骨が入っている。「右足だけでは自分を支えられず、階段の上り下りもつらい」。運動できなかったため、体重が10キロ以上も増えて85キロに。突っ張るおなかに「こんなにユニホームが似合わなかったかな」と思ったという。


(中略)


 手術前年、プロ2年目で20試合にフル出場した有望株だった。人工骨での激しい運動は無理との見方もあるが、主治医の話を聞いた鈴木茂社長が1年契約を決めた。「年内にしっかり戻ってきてほしい」

http://www.asahi.com/sports/update/0118/TKY201101180480.html


 人工関節が入っていることを考えると、正直、プロのサッカー選手としての復帰は厳しい。主治医も医学的立場からの冷徹な見解を述べたはずである。それにも関わらず、あえて選手契約を延長した大宮アルディージャ社長の英断を支持する。
 わずかな可能性だったとしても、復帰を目指したリハビリテーションを行うことで失うものは何もない。難易度が高い目標を目指し努力する途中で達成される課題もある。記事をみると、まずは階段昇降安定してできることが短期目標となるのだろう。全力疾走できるようになるまで、先は長い。
 本人にとって良い影響を与えるばかりではない。チームのモチベーションもあがる。同病に悩む患者にも勇気を与える。
 サッカーができるようになるだけでも驚異的な回復となる。まして、プロスポーツ選手として復帰できるまでに回復したとしたら奇跡である。達成困難な夢のような目標である。しかし、その夢が達成される瞬間を見てみたいと思う自分が確かにいる。