奈良県は国宝建造物の宝庫

 奈良の歴史的建造物を調べていたところ、奈良の名刹寺院の紹介・仏教文化財の解説などというサイトを見つけた。平成5年12月から12年半ほど法隆寺などのガイドをされた方のHPで、どの項目も読み応えがある。
 県別国宝建造物表県別国宝建造物分類表では、国宝建造物214件の都道府県別、時代別分類がされている。日本史の勉強に役立つ。受験生必見のページである。


 http://www.bunka.go.jp/bunkazai/shurui/yukei_kenzoubutu.htmlを見ると、次のような記載がされている。

 有形文化財のうち,重要なものを「重要文化財」に指定し,さらに世界文化の見地から特に価値の高いものを「国宝」に指定して保護を図っています。平成22年6月29日現在,2,367件の建造物が重要文化財に,そのうち215件の建造物が国宝に指定されています。


 同ベージにある文化審議会答申(平成20年4月18日)をみると、214件目の国宝建造物として、熊本県青井阿蘇神社が指定されている。また、文化審議会答申(平成21年10月16日)では、東京都の旧東宮御所(迎賓館赤坂離宮)が215件目の国宝となっている。本サイトの記述は、この2つの文化審議会答申の間の分類ということになる。


 東北6県にある国宝建造物は以下の6件である。


 瑞巌寺は、大崎八幡宮とともに、伊達政宗が造った代表的な桃山建築である。松島に行く時にしばしば観光に訪れていたが、東北地方ではたった6つしかない国宝建造物の一つとは思わなかった。白水阿弥陀堂は、中尊寺金色堂とともに、平安時代の建造物として日本史の教科書にも出てくる。残念ながら、また目にしたことはない。
 関東では、日光東照宮輪王寺の6件が目立つ。意外なことに、鎌倉がある神奈川県は、円覚寺舎利殿の1件しかない。
 奈良県のシェアは64/215=29.8%になる。うち法隆寺には18棟がある。京都48、滋賀22、兵庫11、和歌山7、大阪5を合計すると、157/215=73.0%が近畿に集中していることになる。羨ましいと思えるほど、国宝にあふれている。
 奈良市周辺だけみても、東大寺興福寺春日大社唐招提寺薬師寺のような観光コースの王道ともいえる寺社以外にも国宝建造物があふれている。意識的に訪れないと見落としてしまうことになる。