興福寺となら燈花会

 JR奈良駅に到着した後、奈良町を通り、長屋王の政敵藤原氏の氏寺法相宗大本山 興福寺に向かった。修学旅行で最初に奈良を訪れてから何度も通った道である。




 代表的な建築物、東金堂と五重塔である。



 長屋王の祟りのためではないとは思うが、天災や戦火のため、興福寺は何度も伽藍を消失している。伽藍の中心となる中金堂の再建が現在進められている。
 うれしいことに、国宝館が夜間8時30分まで延長して開館していたため、ゆっくりと阿修羅像などの仏像を拝観できた。乾漆八部衆立像(かんしつはちぶしゅうりゅうぞう) | 「国宝」「重要文化財」 | 文化財 | 法相宗大本山 興福寺は、私が最も好きな仏像群である。中でも、阿修羅像は3面6手という異形ながら憂いを秘めた眼差しと優しい佇まいにいつも魅せられる。木造天燈鬼・龍燈鬼立像(もくぞうてんとうき・りゅうとうきりゅうぞう) | 「国宝」「重要文化財」 | 文化財 | 法相宗大本山 興福寺のユーモラスな姿は相変わらずである。



 奈良のシンボルである鹿が境内を闊歩している。



 猿沢池に浮かぶ五重塔を見ながら、今宵宿泊するホテルに向かった。
 小一時間ほど身体を休めてから、なら燈花会を見に行った。




 夕焼けに染まる猿沢池



 猿沢池興福寺五重塔




 ライトアップされた五重塔



 水面に浮かぶ浮見堂。




 浅茅ヶ原のオブジェ。


 光の競演を楽しみながら、奈良公園を半周し、帰途についた。それにしても、右も向いても、左を向いても、若い男女の2人連ればかりである。しかも、女性はほとんど浴衣姿である。そんなカップルに浮見堂をバックに写真撮影を頼まれた。こんなところでフラッシュを炊いても、後ろは真っ暗で何も映らないとは思いながら、にこやかに写真を撮ってあげた。
 以上、室生寺からなら燈花会まで、天候にもめぐまれ、奈良路1日目の旅程を無事終えた。