真夏の平城宮跡

 西大寺をあとにし、平城遷都1300年祭ホームページに向かった。佐伯門から入り、交流広場で腹ごしらえをした。平城宮跡資料館を見た後、復元された第一次大極殿に向かった。






 ただただ広く、そして、暑い。考えてみれば、平城宮跡とは、現代でいうと、霞ヶ関官庁街+皇居のようなものである。広くて当たり前とも言える。ただ、遮る建造物がないと、実面積以上の広がりを感じてしまう。



 中はこんな感じ。天井近くの壁に四方を守る四神が描かれている。



 白虎。



 玄武。



 青龍。



 朱雀。



 正面からみると、広大な前庭が広がっている。遠方に見えるのが朱雀門である。このまま、古代史を舞台とした映画のセットに使えそうである。
 大極殿をあとに西に向かい、遺構展示館に向かう。熱中症にご注意をというアナウンスが繰り返し流されている。大極殿入り口で無料で配られていた水を口にしただけである。当然のことながら、自動販売機があちこちに設置されているわけではない。へばりながら、なんとか遺構展示館にたどり着き、清涼飲料水を購入した。水分を補給し、クーラーの聞いた館内で一息をつく。





 平城宮跡はながらく農地の下にあった。再開発がされていなかったこともあり、遺構が良好な状態で残されている。1922年に国の史跡に指定されてから、営々と発掘作業が続いている。
 遺跡の展示には様々な工夫がされている。大極殿朱雀門のように往時の姿を再現したものもある。遺構展示館では、柱跡をそのまま残して展示していた。



 内裏跡である。井戸は忠実に復元されている。一方、建物部分は柱を樹木で表現している。




 宮内庁跡である。建物の一部分が再現されている。



 第二次大極殿跡である。基盤部分のみが復元されている。




 疲労が限界に近づいたと思い、敷地内を1周しているハートフルトラムを使おうとしたが、利用者の制限があり、あきらめた。



 途中に救護所があったが、素通りする。



 遠方に大極殿の姿が見える。いつの間にか雲一つない快晴となっている。




 朱雀門前を、近鉄奈良線の列車が頻繁に通り過ぎる。史跡内を線路が走るということは問題だと思って調べてみたら、地下化が検討されているらしい。



 平城京歴史館前に遣唐使船が復元されていた。順番待ちとなっていたことと疲労どあいを考え、パスした。




 最後に朱雀門を撮影して、平城京跡散策を終える。真夏の奈良は暑いとは聞いていたが、想像以上だった。後半部分は、なんとかエントランスゾーンにたどりつくことで精一杯だった。平城宮跡は、東西1.4km、南北1kmであり、東京ドーム30個分に相当する。熱中症になった方がどのくらいいるのか、気にかかる。