歩行速度測定の有用性

 当院では、ADL評価としてFIMを使用している。同時に、10m歩行速度、TUG、6分間歩行距離などを臨床指標として重視し、必ず測定するようにしている。
 FIMには天井効果がある。満点近くなると、変化が分からなくなる。病棟内歩行、階段昇降、入浴が自立していても、屋外歩行、公共交通機関利用などが1人で行えない方は少なくない。その場合、歩行関連臨床指標を併用すると、改善しているかどうかが分かる。患者さんやその家族にも数値データをもとにして説明できるので、理解しやすい。
 以下のスライドは、当院通所リハビリテーションでの測定結果をまとめたものである。FIM運動項目が上限近くなった群でも、歩行速度は異なることが見てとれる。