「Love Letter」と蠍一座龍世柴田組

 柴田淳が、約1年ぶりのシングルをリリースしました。

Love Letter

Love Letter


 彼女の音楽にはまって2年半あまりになります。ハスキーでいて透明な声質、哀感ただようスローバラード、類い稀な美貌など魅力はいろいろありますが、なんといっても最大の売りは歌詞です。彼女の歌には必ず心にひっかかるフレーズがあります。どうしてこのような表現ができるのだろうという想いを抱きながら、耳をそばだてて聞いていると、いつのまにか物語性を帯びた情景が浮かび上がってきます。短編ドラマをみるような独特の世界に引きずり込まれます。
 「Love Letter」は大人のラブソングです。愛していながら、幸せになることを夢見ないように自分の心に鍵をかけている女性の物語です。ただし、隠喩や反語を巧みに使い、聞く人の立場が異なれば、違った世界が広がるような仕掛けになっています。
 しばじゅん(ファンは彼女のことをこう呼びます)の歌は、ファンからするめソングと呼ばれています。噛めば噛むほど味が出てくるという意味です。実際、聞き慣れた曲でも歌詞の隠された意味が突然分かり、新たな世界が広がることがたびたびです。


 柴田淳のデビューは、2001年10月31日です。まもなく、8周年を迎えます。正直、CDセールス的に成功しているとは言えません。なにしろ、するめ系ですから、ちょっと聞いただけでは良さが分かりません。好きか嫌いか以前に、その存在が知られていません。さらに、どうしようもない人見知りです。コンサートツアーも2007年に初めて行ったくらいです。おかげで、前に所属したレコード会社は、事実上首という扱いになってしまいました。
 しかし、熱烈なファンに後押しされて、浮き沈みの激しい業界で少しずつ地場を確保してきました。ついこの間、初めてのファン倶楽部、トースターとアルミホイルで楽々晩ごはん!も立ち上げています。なお、蠍一座龍世柴田組は、彼女の誕生日が辰年蠍座ということに由来します。もちろん、私も初代組員となりました。


 まもなく、アルバム「ゴーストライター」が発売されます。さらに、コンサートツアーも始まります。堅い話題の多い本ブログでも、彼女の活動を追っかけていく予定です。