警察庁、高齢者ドライバーに対する認知機能検査試案を公表

 警察庁は3月26日、検査方法を定めた道路交通法施行規則の改正案を公表した。

関連エントリー

 今年6月1日から運転免許の更新を希望する75歳以上のドライバーに義務づけられる「認知機能検査」について、警察庁は26日、検査方法を定めた道路交通法施行規則の改正案を公表した。


 花や動物のイラストを見せて記憶力を確かめるテストなど医療現場で実施されている3種類のテストを受けてもらい、成績が悪く、過去1年間に信号無視などの交通違反歴があれば医師の検査を義務づけ、認知症と診断されれば免許が取り消される。


 認知機能検査は〈1〉年月日や曜日、時間を答える「時間の見当識」〈2〉イラストを覚えた後、ヒントを見ながら思い出す「手がかり再生」〈3〉時計の文字盤を描く「時計描画」――の3種類。


 誤れば加点、正答すれば減点する方式で、受講者を36点以上(第1分類)、0・001〜36点未満(第2分類)、0点以下(第3分類)に分ける。


 第1分類だと、過去1年以内に信号無視など15種類の交通違反歴が一つでもあれば、専門医による「臨時適性検査」が義務づけられ、認知症と診断されれば、免許が取り消しになる。


 違反がなければ免許の更新が可能だが、次回の更新までに違反すれば臨時適性検査の受診が義務づけられる。このため同庁は「第1分類の人には免許の返納も含め医師と相談するよう説得したい」としている。


 第2分類の場合、高齢者講習を受講すれば免許を更新できる。第3分類だと、通常より1時間ほど短縮した別コースの高齢者講習を受講することができ、5350円の講習料が東京都では4150円になるなど減額される。認知機能検査の費用は650円。


(2009年3月26日11時53分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090326-OYT1T00518.htm


 警察庁Webサイトのホームページをみた。試案そのものは掲載されていなかったが、講習予備検査(認知機能検査)について リーフレットがあり、イラストで3種類の検査についての説明がなされている。東京都老人総合研究所で開発した認知症簡易検査の4つの下位検査のうち、「言語」のみを省略したものと推測する。なお、試案自体はインターネット上でまだ公表されていないようであり、探すことはできなかった。