中山氏、一人芝居で得意満面

 もうこの人の話を書くことは終わりにしたいのだが、「ボケ」ぶりが面白いので紹介する。日刊スポーツ中山前大臣「東国原出馬は私のシナリオ」より。

 失言が原因で国交相を辞任し、次期衆院選の不出馬を決めた中山氏が突然「自作自演のシナリオが進行中でございます」と切り出した。民主党政権では国政が傾くとの持論を展開したあと「シナリオの第1ステージ、第2ステージとあるんだが、東国原知事にどうしても出てもらわんと困る」と約3メートル離れて座る東国原氏に直接、後継候補のラブコールをした。熱を持って語る中山氏とは逆に場内の空気はシラけていた。


 都内のホテルでの「九州横断自動車道延岡線建設協議会」の席上だった。会長は東国原氏。自民党国交省に高速道路建設熊本県と陳情する前の決起大会で、両県選出の国会議員も参加する形式だが、臨時国会会期中でほどんどが代理者だった。宮崎1区の中山氏は遅刻することなく、最初から笑顔で参加していた。


 中山氏はたたみかけるように「知事には(衆院選に)出てもらって、全国の自民党の候補者を回ってもらいたい。全国的な知名度がありますからね」と自民党の顔としての全国行脚を一方的に提案した。しかも「そのために私はポンッ、と休んで横におる。だから、どうぞ行ってください」と自らが参謀として同行するプランまで持ち出した。


 さらに余計な秘密も暴露。県庁には県民からの電子メールなどが届き、現在約95%が出馬反対。7日には高速道路建設を訴える女性グループが、東国原氏を訪ねて国政転出を訴えた。「あれね、私の差しがねなのよ」と得意顔で話した。これを聞いた県職員は「中山さんが仕組んだことはみんな知ってるよ。公式の場で暴露するなんて、頭がおかしい」とあきれていた。


 たまたまマスコミに取り上げられたことで、中山氏は舞い上がっているようだ。自作自演のシナリオを披露し得意満面になっている。勝手に共演者にさせられた東国原知事も迷惑だろう。