介護用ベッド、「安全性と使いやすさの両立は難しい」

 介護ベッド関連事故予防のため取り組むべきことに関する続報。朝日新聞(2008年9月4日)に、「介護ベッド事故を防ぐためには 進む改良 課題は情報収集」という記事が掲載された(Web未掲載)。米国での事故頻度に関する部分を引用する。

 米国の食品医薬品局によると、85〜08年初め、介護ベッドの柵のすき間に寝ている人の体が挟まれる事故772件起き、死者は460人、136人がけがをした。
 日本の病床数は米国の7割強にあたる約180万床だ。事故の確率が同じだと仮定すると、日本でも年間23件の事故が置き、14人の死者が出ていてもおかしくない。

 米国の食品医薬品局(FDA)のデータは、Hospital Bed Safetyに載っている。おそらく、FDAの対象は病院だけでない。日本の事故頻度予測は過大だと推測する。
 米国では、介護用ベッド事故を重大な問題と認識している。しかし、「安全性と使いやすさの両立は難しい」。
 ベッド柵で首挟み死亡、理学療法士を書類送検へというエントリーを以前紹介した。医療事故にあたって、個人責任を負わすことの不合理を感じる。